【セミナー報告】取適法対策セミナーを開催

そらいろ法律事務所の川﨑茉那弁護士より、「取適法」について、法律の改正点や委託事業者に課される義務・禁止行為等の基礎知識について説明をしていただきました。

「取適法」とは、これまでの「下請法」という法律がパワーアップして名前が変わったもので、発注する側(力の強い企業)が、受ける側(中小企業や個人事業主)に対して、「発注時に決めた代金を発注後に減額する」「支払いを遅らせる」といった不公平な取引をすることをなくし、「誰もが対等で、正しい競争ができる社会」にするためのものです。

〇知っておきたい5つのポイント

・取適法の対象が拡大

これまでは「資本金(会社の規模)」だけで判断していましたが、新しく「従業員の数」も基準に加わりました 。これにより、より多くの中小企業がこの法律で守られるようになります。

 

・「手形」による支払いはNG

これまで、数ヶ月後にならないとお金に換えられない「手形」での支払いが業界の慣習としてありましたが、今回の法律で一律禁止されました。

 

・「60日ルール」の徹底

商品を受け取ってから60日以内に代金を支払わなければなりません。もし遅れた場合は、年率14.6%という高い延滞金(遅延利息)を払う義務が生じます。

 

・勝手な値引きは禁止

振り込み手数料も注意 「景気が悪いから」と後から代金を削ることや、銀行の振り込み手数料を勝手に相手に負担させて代金から差し引くことも、法律違反(減額の禁止)になります。

 

・話し合いを無視してはいけない

受注側から「物価が上がったので代金の相談をしたい」と言われたとき、発注側が話し合いを無視したり、一方的に金額を決めたりすることも禁止されました。

 

〇やってはいけない「11の禁止行為」

法律では、発注者がやってはいけないこととして以下の11項目を挙げています。

・「受領拒否」 注文したのに、受注者の責めに帰すべき理由なく受け取らない。

・「支払い遅延」 発注した物品の受領日から60日以内で定められた支払期日までに代金を払わない。

・「代金の減額」 発注後に代金を安くする。

・「返品」 受け取った後に、自分勝手な理由で送り返す。

・「買いたたき」 相場より安すぎる金額を押し付ける。

・「購入・利用強制」 必要ない自社製品などを無理やり買わせる。

・「報復措置」 役所に通報した相手に対して、不利益な取扱い(取引停止など)をする。

・「有償支給材の早期決済」 材料代を、代金の支払いより先に払わせる。

・「不当な利益提供」 タダで働かせたり、協賛金を出させたりする。

・「不当な内容変更・やり直し」 勝手な変更で発生した費用を負担しない。

・「一方的な代金決定」 話し合いに応じず、一方的に金額を決める。

 

〇取適法の詳細はこちら

公正取引委員会 https://www.jftc.go.jp/toriteki_2025/