最賃1,400円台、人口は半減の時代に生産性向上は必須、そのための助成金活用を!

1月28日(水)に新潟商工会議所大会議室にて、社会保険労務士によるセミナー「持続的な賃上げ実現のための労働生産性向上と助成金の有効活用」を開催しました。

 

「持続的な賃上げ実現のための労働生産性向上と助成金の有効活用」

1.今後の人件費上昇                                      

政府目標の最低賃金全国平均1,500円が実現すれば、新潟県の最低賃金は現在の1,050円から1,400円程度まで跳ね上がる見通し。

2.経済背景と労働生産性の課題

賃上げ原資の確保が叫ばれる背景には、止まらない物価上昇と円安、エネルギー価格の上昇などがある 。また、日本の労働生産性はG7で最下位という厳しい現実がある。

IT化とDXの区別:単なるデジタル化(IT化)に留まらず、デジタルを用いて新しい価値を生む「DX」への転換が不可欠。

生成AIの活用:ChatGPTやGemini等の活用は作業効率を劇的に上げるが、法律面等での誤回答のリスクがあるため、最終的には人間によるチェックが重要となる。

3.新潟県の人口危機と賃金格差

新潟県の人口は2100年頃には現在の半分以下(約100万人)になると予測されている。特に若者のUターン率が25.4%と低い主要な要因は、東京との顕著な「賃金格差」にある。女性や若者から選ばれるような、給料が高く、働きやすいなどといった魅力がある企業を地域全体で育成・創出することが急務。

4.助成金活用の重要性と注意点

助成金は雇用保険料を財源とした返済不要の資金であり、税務上は「雑収入」としてそのまま利益に直結する。

推奨される助成金:労働生産性向上に資する設備投資などを行う際に活用可能な「業務改善助成金」や、働き方改革を支援する助成金の活用が推奨される。

制度変更のリスク:業務改善助成金は、厚労省の令和8年度当初予算資料によると受付開始時期が9月になるなど、ルールが変更される可能性がある。また、「交付決定前に設備等を購入すると対象外になる」という厳格なルールへの注意が必要。

5.経営を揺るがす「給与計算」の落とし穴

法的リスク:未払い賃金の時効は3年であり、深夜手当や残業代の計算ミスは、遡及支払いや訴訟トラブルを招く恐れがある。

助成金への影響:賃金台帳の不備はそれ自体が法令違反であり、助成金受給条件を満たさないことにもなる。

6.今後の展望とアクション

新潟県では、省力化投資や新事業展開に対する独自の支援策を展開している 。2月中旬発表の来年度予算案を注視しつつ、まずは「新潟働き方改革推進支援センター」の無料コンサルティング(3回まで無料、今年度の申込締切は令和8年3月6日)を活用することが推奨される。