平成28年8月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】景況回復の動きは弱く、先行きの期待感も低下気味

  7月に比べると、従業員DIはプラス幅が拡大し、売上DI、採算DIはマイナス幅がそれぞれ縮小したものの、業況DIはマイナス幅が拡大し、仕入単価DIもマイナス幅が若干上昇した。建設業では工事量の減少、卸売業では売上不振などの声が聞かれ、景況回復の動きは弱く、改善の兆しが見えてこない。
 先行きについては、7月に比べ、仕入単価DIはマイナス幅が縮小したが、売上DIはプラスからマイナスに転じ、従業員DIはプラス幅が若干下降した。採算DI・業況DIはともにマイナス幅が拡大するなど、先行の不透明感が払拭できず、改善の期待感は低下気味となっている。



【前年同月比】

H27年
8月
9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 H28年
8月
売上 3.9 ▲ 6.5 ▲ 2.9 ▲ 14.0 ▲ 6.7 ▲ 8.7 ▲ 11.8 ▲ 2.9 2.0 ▲ 19.4 ▲ 18.8 ▲ 21.0 ▲ 20.0
採算 ▲ 1.0 ▲ 12.0 ▲ 3.9 ▲ 8.6 ▲ 9.6 ▲ 14.1 ▲ 16.1 ▲ 11.8 ▲ 7.1 ▲ 24.7 ▲ 18.8 ▲ 24.8 ▲ 19.0
業況 ▲ 1.9 ▲ 10.9 ▲ 13.5 ▲ 19.4 ▲ 14.4 ▲ 22.8 ▲ 15.1 ▲ 14.7 ▲ 8.1 ▲ 18.3 ▲ 22.8 ▲ 17.1 ▲ 28.4
仕入単価 ▲ 26.0 ▲ 23.9 ▲ 34.6 ▲ 19.4 ▲ 16.4 ▲ 12.0 ▲ 14.0 ▲ 19.6 ▲ 15.2 ▲ 18.3 ▲ 24.8 ▲ 15.2 ▲ 16.8
従業員 19.2 18.5 23.1 15.1 21.2 19.6 19.4 16.7 17.2 10.8 18.8 9.5 16.8


1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
 
 全産業の前年同月比では、7月に比べ従業員DIは7.3ポイントプラス幅が増加し、売上DIが1.0ポイント、
採算DIが5.8ポイントとそれぞれマイナス幅が減少したものの、業況DIは11.3ポイント、仕入単価DIは
1.6ポイントとそれぞれマイナス幅が増加した。
 先行きは、仕入単価DIが4.6ポイントマイナス幅が減少したものの、売上DIはプラスからマイナス2.1ポ
イントとなり、採算DIは5.0ポイント、業況DIは12.8ポイントとそれぞれマイナス幅が増加した。従業員
DIは1.9ポイントプラス幅が減少した。




【業種別DI】 

  建設業は前年同月比で7月に比べ、業況DIが3.0ポイントマイナス幅が増加したものの、従業員DIがマイナ
スからプラス6.3ポイントに転じ、売上DIは9.5ポイントマイナス幅が減少し、採算DI、仕入単価DIも共
に2.3ポイントマイナス幅が減少した。先行きは、売上DIはマイナス6.3ポイント、採算DI、業況DIも共
にマイナス12.5ポイントとプラスからマイナスに転じた。仕入単価DIは13.5ポイントマイナス幅が増加し、
従業員DIは13.8ポイントプラス幅が減少した。

 製造業は前年同月比で7月に比べ、従業員DIは17.2ポイントプラス幅が増加し、売上DIは8.9ポイント
マイナス幅が減少したものの、仕入単価DIと業況DIが共にプラス5ポイントからマイナス16.7ポイントに転
じた。採算DIは0.6ポイントマイナス幅が増加した。先行きは、採算DIがマイナスからプラス11.1ポイン
トに転じ、売上DIが33.9ポイントプラス幅が増加した。従業員DIは0からプラス16.7ポイントとなり、
仕入単価DIが3.9ポイントマイナス幅が減少した。業況DIは4.4ポイントプラス幅が減少した。

 卸売業は前年同月比で7月に比べ、仕入単価DIがマイナス9.5ポイントから0となったものの、売上DIは1
6.2ポイント、採算DIは6.7ポイント、従業員DIは0.5ポイント、業況DIは2.4ポイントとそれぞれ
マイナス幅が増加した。先行きは、仕入単価DIがマイナス9.5ポイントから0となり、従業員DIは0で変動が
なかった。売上DIは10.2ポイント、採算DIは10.9ポイント、業況DIは20.5ポイントとそれぞれマ
ナス幅が増加した。

 小売業は前年同月比で7月に比べ、従業員DIは11.1ポイントプラス幅が減少したものの、売上DIは33.
4ポイント、採算DIは22.3ポイント、業況DIは22.2ポイントとそれぞれマイナス幅が減少した。仕入単
価DIはマイナス33.3ポイントのままで変動がなかった。先行きは、従業員DIが11.1ポイントプラス幅が
減少したものの、売上DIはプラス22.2ポイント、採算DIはプラス11.1ポイント、仕入単価DIもプラス
11.1ポイントとそれぞれマイナスからプラスに転じた。業況DIはマイナス33.3ポイントから0となった

 サービス業は前年同月比で7月に比べ、従業員DIが9.7ポイントプラス幅が増加し、採算DIが15.9ポイ
ポイント、仕入単価DIが0.3ポイントとそれぞれマイナス幅が減少した。売上DIは4.2ポイントマイナス幅
が増加し、業況DIはプラスからマイナス18.8ポイントに転じた。先行きは、仕入単価DIが0.3ポイントマ
イナス幅が減少したものの、売上DIはプラスからマイナス21.9ポイントに転じ、採算DIは0からマイナス2
1.9ポイントとなった。従業員DIは3.8ポイントプラス幅が減少し、業況DIは19.1ポイントマイナス幅
が増加した。





【項目別評価】

 <売上>
 売上DIの前年同月比は、建設業が9.5ポイント、製造業が8.9ポイント、小売業が33.4ポイント
とマイナス幅が減少した。卸売業は16.2ポイント、サービス業は4.2ポイントマイナス幅が増加した。
 先行きについては、製造業が33.9ポイントプラス幅が増加し、小売業はマイナスからプラス22.2ポ
イントに転じた。建設業はマイナス6.3ポイント、サービス業はマイナス21.9ポイントとそれぞれプラ
スからマイナスに転じた。卸売業は10.2ポイントとマイナス幅が増加した。

<採算>
 採算DIの前年同月比は、建設業が2.3ポイント、小売業が22.3ポイント、サービス業が15.9ポ
イントとそれぞれマイナス幅が減少した。製造業は0.6ポイント、卸売業は6.7ポイントとそれぞれマイ
ナス幅が増加した。
 先行きについては、製造業はプラス11.1ポイント、小売業もプラス11.1ポイントとそれぞれマイナ
スからプラスに転じたものの、建設業はプラスからマイナス12.5ポイントに転じ、卸売業では10.9ポ
イントマイナス幅が増加し、サービス業は0からマイナス21.9ポイントとなった。

<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、卸売業がマイナス9.5ポイントから0となり、建設業は2.3ポイント、
サービス業は0.3ポイントとそれぞれマイナス幅が減少した。製造業はプラスからマイナス16.7ポイン
トに転じ、小売業はマイナス33.3ポイント変動はなかった。
 先行きについては、小売業はマイナスからプラス11.1ポイントに転じ、卸売業もマイナス9.5ポイン
トから0となり、製造業は3.9ポイント、サービス業は0.3ポイントとそれぞれマイナス幅が減少した。
建設業は13.5ポイントマイナス幅が減少した。

<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、建設業がマイナスからプラス6.3ポイントに転じ、製造業は17.2ポイン
ト、サービス業が9.7ポイントとそれぞれプラス幅が増加したものの、卸売業は0.5ポイントマイナス幅
が増加し、小売業は11.1ポイントプラス幅が減少した。
 先行きについては、製造業で0からプラス16.7ポイントとなったものの、建設業は13.8ポイント、
小売業は11.1ポイント、サービス業は3.8ポイントとそれぞれプラス幅が減少した。卸売業は0のまま
変動はなかった。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、小売業が22.2ポイントマイナス幅が減少したものの、製造業はマイナス16.
7ポイントに、サービス業はマイナス18.8ポイントにそれぞれプラスからマイナスに転じた。建設業は3.
0ポイント、卸売業は2.4ポイントとそれぞれマイナス幅が増加した。
 先行きについては、小売業でマイナス33.3ポイントから0となったが、建設業はプラスからマイナス1
2.5ポイントに転じ、製造業は4.4ポイントプラス幅が減少した。卸売業は20.5ポイント、サービス
業は19.1ポイントとそれぞれマイナス幅が増加した。






業界から寄せられた声


<建設業>

(総合建設) : 建設業の業況は発注者からの工事量の減少や一件当たりの工事発注額も少なくなって地方の建設業界の先行きの活況は暗い。

(設備工事) : 下半期に向け上昇を期待しているが、このまま減る一方に思える。



<製造業>

(酒造) : 原料の収穫時期に差し掛かっており、本格的な製造時期を迎えつつある。業界全体では減産傾向にあるが、新たな販路を探り活路を見出したい。


(食品) : 原油価格の安値安定と円高が起因して輸入材料や資材関係の価格が安定している。

<卸売業 >

(日用品) : 定番商品の売れ行きが悪い。

(青果) : 不景気感の広がりによる購買意欲の低下がみられる。

<小売業>

(スーパー) : 消費者の低価格志向が続き、一品単価が伸び悩んでいる。

(家具) : 業界に限らず、業績の格差が拡大の傾向。


<サービス業>



(ソフトウェア) : 中小の製造業では、ITシステム(主に生産管理システム)の潜在ニーズは、まだまだあると思う。ニーズにこたえる商品の開発がポイントと思う。

(タクシー) :夏の催し物や猛暑が落ち着くと利用者が減少する。