平成28年6月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】先行き不透明で、足踏み状態が続く

  5月に比べると、従業員DIはプラス幅が拡大し、売上DI・採算DIともマイナス幅が縮小したものの、業況DI・仕入単価DIは前月に続きマイナス幅が拡大し下降を示した。建設業では受注が低調、製造業においても景気回復の力強さが感じられないとの声があり、景気回復の兆しが見えてこない。
 先行きについては、5月に比べ、従業員DIが若干プラス幅が拡大し、売上DI・採算DI・仕入単価DIともマイナス幅が縮小したが、業況DIがマイナス幅を拡大し、先行き不透明な状態が続いている。




【前年同月比】

H27年
6月
7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 H28年
6月
売上 3.9 ▲ 6.8 3.9 ▲ 6.5 ▲ 2.9 ▲ 14.0 ▲ 6.7 ▲ 8.7 ▲ 11.8 ▲ 2.9 2.0 ▲ 19.4 ▲ 18.8
採算 1.0 ▲ 1.9 ▲ 1.0 ▲ 12.0 ▲ 3.9 ▲ 8.6 ▲ 9.6 ▲ 14.1 ▲ 16.1 ▲ 11.8 ▲ 7.1 ▲ 24.7 ▲ 18.8
業況 4.8 ▲ 4.9 ▲ 1.9 ▲ 10.9 ▲ 13.5 ▲ 19.4 ▲ 14.4 ▲ 22.8 ▲ 15.1 ▲ 14.7 ▲ 8.1 ▲ 18.3 ▲ 22.8
仕入単価 ▲ 29.8 ▲ 28.2 ▲ 26.0 ▲ 23.9 ▲ 34.6 ▲ 19.4 ▲ 16.4 ▲ 12.0 ▲ 14.0 ▲ 19.6 ▲ 15.2 ▲ 18.3 ▲ 24.8
従業員 16.4 23.3 19.2 18.5 23.1 15.1 21.2 19.6 19.4 16.7 17.2 10.8 18.8


1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
 
 全産業の前年同月比では、5月に比べ従業員DIは8ポイントプラス幅が拡大した。売上DIは0.6ポイント、
採算DIも5.9ポイントとそれぞれマイナス幅が縮小したものの、業況DIは4.5ポイント、仕入単価DIは
6.5ポイントとそれぞれマイナス幅が拡大した。
 先行きは、業況DIが7.4ポイントマイナス幅が拡大したものの、売上DIは4.5ポイント、採算DIは4.
5ポイント、仕入単価DIは9.0とそれぞれマイナスポイントが縮小した。従業員DIは2.8ポイントプラス
幅が拡大した。


【業種別DI】 

  建設業は前年同月比で5月に比べ、従業員DIが17.4ポイントプラス幅が拡大したものの、業況DIは0から
マイナス31.8ポイントに転じ、売上DIは12.9ポイント、採算DIは6.9ポイント、仕入単価DIは15
.3ポイントとそれぞれマイナス幅が拡大した。先行きは従業員DIが3.1ポイントプラス幅が拡大したものの、
売上DIと業況DIはプラスからマイナスに転じ、採算DIは12.9ポイント、仕入単価DIし11.5ポイント
と、それぞれマイナス幅が拡大した。

 製造業は前年同月比で5月に比べ、仕入単価DIが3.9ポイントマイナス幅が縮小したもの、従業員DIは3.
5ポイントプラス幅が縮小し、売上DIは1.3ポイント、採算DI・業況DIとも6.4ポイントマイナス幅が拡
大した。先行きは、売上DIが14.7ポイント、業況DIが9.5ポイントプラス幅が拡大し、仕入単価DIが2
5.3ポイントマイナス幅が縮小した。従業員DIは7.9ポイントプラス幅が縮小し、採算DIは0.8ポイント
マイナス幅が拡大した。

 卸売業は前年同月比で5月に比べ、売上単価DIが8.2ポイントマイナス幅が縮小したものの、従業員DIは
プラスからマイナスに転じ、採算DIは11.8ポイント、仕入単価DIは22.8ポイント、業況DIは6.5ポ
イントそれぞれマイナス幅が拡大した。先行きは売上DIが7ポイント、採算DIが1.3ポイント、仕入単価DI
が3.8ポイント、従業員DIが9ポイント、業況DIが21.8ポイントと全てマイナス幅が拡大した。

 小売業は前年同月比で5月に比べ、従業員DIは15.9ポイントプラス幅が拡大し、採算DIは4.6ポイント、
仕入単価DIは11.4ポイントマイナス幅が縮小した。売上DIは4.5ポイント、業況DIは7.9ポイントと
マイナス幅が拡大した。先行きは仕入単価DIが23.9ポイント、売上DI、採算DIは共に2.3ポイントマイ
ナス幅が縮小したものの、従業員DIは2.3ポイントプラス幅が縮小し、業況DIは6.8ポイントとマイナス幅
が拡大した。

 サービス業は前年同月比で5月に比べ、採算DIと業況DIがマイナスからプラスに転じ、従業員DIも18.8
ポイントプラス幅が拡大した。売上DIは2.6ポイントマイナス幅が縮小し、仕入単価DIは0.3ポイントマイ
ナス幅が拡大した。先行きは、売上DI、採算DI、業況DIがそれぞれマイナスからプラスに転じた。従業員DI
も21ポイントプラス幅が拡大し、仕入単価DIは16.1ポイントマイナス幅が縮小した。



【項目別評価】

  <売上>
 売上DIの前年同月比は、卸売業が8.2ポイント、サービス業が2.6ポイントとマイナスポイントが縮
小した。建設業、製造業、小売業はマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、サービス業がマイナスからプラスに転じ、製造業は14.7ポイントプラス幅が拡大し、
小売業は2.3ポイントマイナス幅が縮小した。建設業はプラスからマイナスに転じ、卸売業は7ポイント、
マイナスポイントが拡大した。

<採算>
 採算DIの前年同月比は、サービス業でマイナスからプラスに転じ、小売業は4.6ポイントマイナス幅が
縮小した。建設業、製造業、卸売業はマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、サービス業がマイナスからプラスに転じたものの、建設業、製造業、卸売業はマイナス
幅が拡大した。小売業は2.3ポイントマイナス幅が縮小した。

<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、小売業で11.4ポイント、製造業で3.9ポイントそれぞれマイナスポイ
ントが縮小したものの、建設業は15.3ポイント、卸売業は22.8ポイント、サービス業は0.3ポイン
トそれぞれマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、製造業で25.3ポイント、小売業で23.9ポイント、サービス業で16.1ポイン
トとそれぞれマイナス幅が縮小した。建設業は11.5ポイント、卸売業は3.8ポイントとそれぞれマイナ
ス幅が拡大した。

<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、建設業は17.4ポイント、小売業は15.9ポイント、サービス業は18.
8ポイントとそれぞれプラス幅が拡大したものの、卸売業はプラスからマイナスに転じ、製造業はプラス幅が
縮小した。
 先行きについては、建設業で3.1ポイント、サービス業で21.0ポイントとプラス幅が拡大したものの、
卸売業はマイナス幅が拡大し、製造業と小売業はプラス幅が縮小した。


<業況>
 業況DIの前年同月比は、サービス業はマイナスからプラスに転じたものの、建設業は0からマイナス31.
8ポイントとなり、製造業、卸売業、小売業はマイナスポイントが拡大した。
 先行きについては、サービス業はマイナスからプラスに転じ、製造業も0から9.5ポイント上昇したもの
の、建設業はプラスからマイナスに転じ、卸売業と小売業は共にマイナス幅が拡大した。




業界から寄せられた声


<建設業>

(総合建設) : 政府が消費税10%の見送り決定され、駆け込み需要も予想されたが業界全般に受注低下の影響を受けている。

(設備工事) : 受注低調である。元請けからの仕事量が少ない。



<製造業>

(製鉄) : 為替変動、東アジア景気の回復感の弱さ等、不安要素が多い。


(金属加工部品) : 市況は底を打ち、回復基調にあると判断されるも、回復には力強さは感じられない。

<卸売業 >

(金属製品) : 設備投資の話しはあるものの下支えする消耗品等の流通が今一つで厳しい状況が続きそうである。


(生活用品) : 震災の影響はなし。先行き不透明で悪くなる感じである。

<小売業>

(スーパー) : 青果物について、昨年は相場高、今年は相場安の影響を受けている。水産物では魚離れの影響がある。

(家具) : 業況は昨年より悪化状況が続いている。


<サービス業>



(飲食) : 値上げの浸透により採算性向上、ただし今後取引が縮小される見込先と給料増加により採算性低下見込み。

(一般貨物自動車運送業) : 更なる適正運賃収受が必要だが、貨物量の低迷で各社物量を追わざる得ない状況で、値上げに一服感がある。何としても値上げを推進し、少しでも従業員の労働環境の改善に努め、人手不足を解消したい。