平成28年5月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】全体的にDI値が下降し、先行きの不透明感が広がる

  4月に比べると、売上DIはプラスからマイナスに転じ、採算DI・業況DI・仕入単価DIはそれぞれマイナス幅が拡大し、従業員DIも下降を示した。様々な業種で個人消費の低迷に加え、原材料の値上げなどから採算改善が見込まれないという声があり、景況に停滞感が出ている。
 先行きについては、4月に比べ大幅ではないが売上DI、採算DIのマイナス幅が拡大しており、先行きの不透明感が広がりつつある。




【前年同月比】

H27年
5月
6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 H28年
5月
売上 3.9 3.9 ▲ 6.8 3.9 ▲ 6.5 ▲ 2.9 ▲ 14.0 ▲ 6.7 ▲ 8.7 ▲ 11.8 ▲ 2.9 2.0 ▲ 19.4
採算 4.9 1.0 ▲ 1.9 ▲ 1.0 ▲ 12.0 ▲ 3.9 ▲ 8.6 ▲ 9.6 ▲ 14.1 ▲ 16.1 ▲ 11.8 ▲ 7.1 ▲ 24.7
業況 2.9 4.8 ▲ 4.9 ▲ 1.9 ▲ 10.9 ▲ 13.5 ▲ 19.4 ▲ 14.4 ▲ 22.8 ▲ 15.1 ▲ 14.7 ▲ 8.1 ▲ 18.3
仕入単価 ▲ 35.3 ▲ 29.8 ▲ 28.2 ▲ 26.0 ▲ 23.9 ▲ 34.6 ▲ 19.4 ▲ 16.4 ▲ 12.0 ▲ 14.0 ▲ 19.6 ▲ 15.2 ▲ 18.3
従業員 15.7 16.4 23.3 19.2 18.5 23.1 15.1 21.2 19.6 19.4 16.7 17.2 10.8


1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
 
 全産業の前年同月比では、4月に比べ売上DIはプラスからマイナスに転じて下降し、採算DIで17.6
ポイント、業況DIで10.2ポイント、仕入単価DIで3.1ポイントと、それぞれマイナスポイント幅が
拡大した。従業員DIも6.4ポイントプラス幅が縮小した。
 先行きは、仕入単価が2.5ポイント、業況DIが0.6ポイントとそれぞれマイナス幅が縮小したものの、
売上DIは6.5ポイント、採算DIは11.3ポイントとそれぞれマイナス幅が拡大し、従業員DIは5.2
ポイントプラス幅が縮小した。


【業種別DI】 

  建設業は前年同月比で4月に比べ、仕入単価DIが5.2ポイントマイナス幅が縮小したものの、売上DIはプラ
スからマイナスに転じ、採算DIは10.5ポイントマイナス幅が拡大し、従業員DIも10.5ポイントマイナス
幅が縮小した。業況DIは0から変化なし。先行きは、従業員DIが21.1ポイントプラス幅が縮小したものの、
売上DI・業況DIが、マイナすからプラスに転じ、採算DIは5.2ポイント、仕入単価DIは15.8ポイント
それぞれマイナス幅が縮小した。

 製造業は前年同月比で4月に比べ、売上DIと仕入単価DIがプラスからマイナスに転じ、採算DIが12.4ポ
イント、業況DIが12.4ポイントそれぞれマイナス幅が拡大した。従業員DIは7ポイントプラス幅が縮小した。
先行きは、従業員DIが7.4ポイントプラス幅が拡大したものの、売上DIは0.6ポイントプラス幅が縮小し、
採算DIは3.7ポイント、仕入単価DIが9.8ポイントマイナス幅が拡大した。業況DIはマイナスから0とな
った。

 卸売業は前年同月比で4月に比べ、仕入単価DIが5.3ポイントマイナス幅が縮小したものの、従業員DIは
10.5ポイントプラス幅が縮小し、売上DIは0からマイナスに転じた。採算DIは10.5ポイント、業況DI
は21.1ポインとマイナス幅が拡大した。
のの、売上DIが15.8ポイント、採算DIが26.3ポイント、業況DIが5.3ポイントそれぞれマイナス
幅が拡大した。従業員DIはプラスからマイナスに転じた。

 小売業は前年同月比で4月に比べ、売上DIはプラスからマイナスに転じ、採算DIは37.9ポイント、仕入単
価DIは19.7ポイント、業況DIは37.9ポイントとそれぞれマイナス幅が拡大した。従業員DIは7.6ポ
イントプラス幅が縮小した。先行きは売上DI・採算DI・業況DIがプラスからマイナスに転じ、仕入単価DIは
11.4ポイントマイナス幅が拡大し、従業員DIは6ポイントプラス幅が縮小した。

 サービス業は前年同月比で4月に比べ、従業員DIは1.9ポイントプラス幅が拡大し、売上DIは0.8ポイン
ト、業況DIが5.5ポイントマイナス幅が縮小したものの、採算DIは0からマイナスとなり、仕入単価DIは
3.1ポイントマイナス幅が拡大した。先行きは従業員DIが3.1ポイントプラス幅が拡大したものの、売上DI
は8.8ポイント、採算DIが10ポイント、仕入単価DIが2.3ポイントとそれぞれマイナス幅が拡大した。
業況DIは0からマイナス4.8ポイントとなった。



【項目別評価】

<売上>
 売上DIの前年同月比は、建設業・製造業・小売業でプラスからマイナスに転じた。卸売業は0からマイナ
ス36.8ポイントとなった。サービス業は0.8ポイントマイナス幅が縮小した。
 先行きについては、建設業がマイナスからプラスに転じたものの、小売業はプラスからマイナスに転じ、
卸売業は15.8ポイント、サービス業は8.8ポイントマイナス幅が拡大した。製造業は0.6ポイントプ
ラス幅が縮小した。

<採算>
 採算DIの前年同月比は、建設業・製造業・卸売業・小売業ともマイナス幅が拡大した。サービス業は、0
からマイナス23.8ポイントとなった。
 先行きについては、建設業で5.2ポイントマイナス幅が縮小したものの、小売業はプラスからマイナスに
転じ、製造業は3.7ポイント、卸売業は26.3ポイント、サービス業は10.0ポイントとマイナス幅が
拡大した。


<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、建設業で5.2ポイント、卸売業で5.3ポイントそれぞれマイナスポイン
トが縮小したものの、製造業はプラスからマイナスに転じ、小売業は19.7ポイント、サービス業は3.1
 ポイントマイナス幅が拡大した。先行きについては、建設業、卸売業とも15.8ポイント、それぞれマイ
ナス幅が縮小したものの、製造業で9.8ポイント、小売業で11.4ポイント、サービス業で2.3ポイン
トとそれぞれマイナス幅が拡大した。

<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、サービス業は1.9ポイントプラス幅が拡大したものの、建設業・製造業・卸
売業・小売業はすべてプラス幅が縮小した。
 先行きについては、製造業で7.4ポイント、サービス業で3.1ポイントプラス幅が拡大した。卸売業は
プラスからマイナスに転じ、建設業は21.1ポイント、小売業は6ポイントプラス幅が縮小した。


<業況>
 業況DIの前年同月比は、サービス業は5.5ポイントマイナス幅が縮小した。製造業は12.4ポイント
卸売業は21.1ポイント、小売業は37.9ポイントマイナス幅が拡大した。建設業は0から変動なし。
 先行きについては、建設業はマイナスからプラスに転じた。小売業はプラスからマイナスに転じた。製造業
はマイナスから0となり、サービス業は0からマイナスとなった。卸売業は5.3ポイントマイナス幅が拡大
した。




業界から寄せられた声


<建設業>

(総合建設) : 石油が徐々に値上りしてきており、材料価格の値上げに影響が出てきている。

(設備工事) : 県内の景気低迷が深刻。仕事のある所へのシフトが必要。



<製造業>

(工業用部品) : 3月、4月と2ヶ月連続で新規受注が増加したが、5月は一服。本格的な市況回復は感じられない。


(食料品) : 原材料は断続的に値上げ要請がくる。

<卸売業 >

(製材) : 消費税増税の行方がはっきりしないので、住宅新築計画を決定しかねている施主も多いと思う。はっきりすればそれなりの動向が見えてくると思う。


(生活用品) : 業界全体では、年初来国内需要の低迷、輸出の好調は変わらずである。

<小売業>

(スーパー) : 青果物産地の地震の影響や水産物資源の供給不足あり。

(自動車) : 新車販売の極端な減少に対して経費圧縮が追いつかない。


<サービス業>


(飲食) : 集客力のある商業施設が閉鎖した状態にあり、街全体として活気に乏しいため、飲食業界だけでは力不足である。

(一般貨物自動車運送業) : 依然として業界はドライバー不足が深刻となっている。また熊本地震の影響も少なからず出ており、来年春の消費税増税の更なる延期があるかどうかによって今後の物量が左右される。