平成28年3月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】やや回復を示すも動きは鈍く、先行きは若干不透明感が広がりはじめる。

  2月に比べると、仕入単価DIと従業員DIで下降となったものの売上DI・採算DIではやや改善を示した。しかしながら依然として景気回復への動きは鈍く、回復の実感に乏しいものとなっている。仕入価格の高 騰は落ち着いたとする声はあるものの、相変らず消費の低迷や設備投資の減少・人手不足などを指摘する事業 所が目立っている。
 先行きについては、2月に比べ大幅ではないが全てのDI値が下降しており、慎重な見方が増えている。




【前年同月比】

H27年
3月
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 H28年
3月
売上 ▲ 11.4 ▲ 3.8 3.9 3.9 ▲ 6.8 3.9 ▲ 6.5 ▲ 2.9 ▲ 14.0 ▲ 6.7 ▲ 8.7 ▲ 11.8 ▲ 2.9
採算 ▲ 28.6 ▲ 8.6 4.9 1.0 ▲ 1.9 ▲ 1.0 ▲ 12.0 ▲ 3.9 ▲ 8.6 ▲ 9.6 ▲ 14.1 ▲ 16.1 ▲ 11.8
業況 ▲ 21.0 ▲ 12.4 2.9 4.8 ▲ 4.9 ▲ 1.9 ▲ 10.9 ▲ 13.5 ▲ 19.4 ▲ 14.4 ▲ 22.8 ▲ 15.1 ▲ 14.7
仕入単価 ▲ 41.0 ▲ 35.2 ▲ 35.3 ▲ 29.8 ▲ 28.2 ▲ 26.0 ▲ 23.9 ▲ 34.6 ▲ 19.4 ▲ 16.4 ▲ 12.0 ▲ 14.0 ▲ 19.6
従業員 17.1 16.2 15.7 16.4 23.3 19.2 18.5 23.1 15.1 21.2 19.6 19.4 16.7


1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
 
 全産業の前年同月比では、2月に比べ仕入単価DIでマイナス幅が5.6ポイント拡大し従業員DIでプラス
幅が2.7ポイント縮小したものの、売上DIで8.9ポイント、採算DIで4.3ポイント、業況DIで0.
4ポイントそれぞれマイナス幅が縮小した。
 先行きは、売上DIで7.9ポイント、従業員DIで3.7ポイントそれぞれプラス幅が縮小し、採算DIで
9.6ポイント、仕入単価DIで5.5ポイント、業況DIで4.4ポイントそれぞれマイナス幅が拡大するな
ど、全てのDI値が下降した。



【業種別DI】 

  建設業は前年同月比で2月に比べ、売上DIと採算DIでマイナスからプラスに転じたものの、仕入単価DIは、
11.3ポイントマイナス幅が拡大した。業況DIはマイナスから0ポイントとなり、従業員DIはプラスからマイ
ナスに転じた。先行きは、売上DIで4.5ポイント、従業員DIで4.2ポイントそれぞれプラス幅が縮小し、業
況DIはプラスから0となった。採算DIで0.5ポイント、仕入単価DIで11.3ポイントそれぞれマイナス幅
が拡大した。

 製造業は前年同月比で2月に比べ、売上DIでプラスからマイナス幅に転じ、仕入単価DIはマイナスから0ポイ
ントになった。従業員DIでプラス幅が6.4ポイント縮小し、業況DIでマイナス幅が7.3ポイント拡大した。
採算DIは0ポイントのまま変化なし。先行きは従業員DIでプラス13.6ポイントに転じ、売上DIはプラス幅
が縮小した。仕入単価DIで5.9ポイント、業況DIで15.9ポイントそれぞれマイナス幅が縮小し、採算DI
はプラスからマイナスに転じた。

 卸売業は前年同月比で2月に比べ、売上DIはマイナスからプラスに転じ、業況DIはマイナスから0ポイントに
なった。採算DIでマイナス幅が縮小したものの、仕入単価DIはマイナス幅が拡大した。従業員DIはプラス5ポ
イントとなった。先行きは、売上DI、採算DIと従業員DIで横ばいの動き、仕入単価DIはマイナス幅が8.9
ポイント拡大し、業況DIはマイナスに転じた。

 小売業は前年同月比で2月に比べ、売上DIでマイナス幅が8.0ポイント、業況DIで6.0ポイント縮小した
ものの、採算DIで12.2ポイント、仕入単価DIで1.1ポイントマイナス幅が拡大した。従業員DIはプラス
幅が8.0ポイント縮小した。先行きは、売上DI・採算DI・業況DIでプラスからマイナスに転じたものの、仕
入単価DIでマイナス幅が24.2ポイント縮小したほか、従業員DI値はでプラス幅が6.0ポイント縮小した。

 サービス業は前年同月比で2月に比べ、売上DI・採算DI・仕入単価DIともそれぞれマイナス幅が拡大した。
業況DIはマイナスに転じ、従業員DIはプラス幅が1.3ポイント縮小した。先行きは、売上DIのみマイナス幅
が4.4ポイント縮小したものの、仕入単価DIでマイナス幅が18.6ポイント拡大したほか採算DIと業況DI
でもマイナス幅が拡大し、従業員DIはプラス幅が19.0ポイント縮小した。




【項目別評価】

<売上>
 売上DIの前年同月比は、建設業と卸売業でプラスに転じたものの、製造業でマイナスに転じ、サービス業
でマイナス幅が2.8ポイント拡大したほか、小売業はマイナス幅が8ポイント縮小したことから、全産業合
計ではマイナス幅が8.9ポイント縮小した。
 先行きについては、サービス業でマイナス幅が4.4ポイント縮小したものの、小売業がマイナスに転じ、
建設業・製造業・卸売業のプラス幅が縮小したことから、全産業合計ではプラス幅が7.9ポイント縮小した。


<採算>
 採算DIの前年同月比は、小売業で12.2ポイント、サービス業で4.6ポイントマイナス幅が拡大した
ものの、建設業がマイナスからプラスに転じ、卸売業でマイナス幅が縮小したことから、全産業合計ではマイ
ナス幅が4.3ポイント縮小した。
 先行きについては、小売業と製造業がプラスからマイナスに転じ、建設業・サービス業でマイナス幅が拡大
したことから、全産業合計ではマイナス幅が9.6ポイント拡大した。


<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、製造業でマイナスから0ポイントとなったものの、建設業で11.3ポイン
ト、卸売業で19.4ポイント、サービス業で9ポイントと、小売業で1.1ポイントマイナス幅が拡大した
ことから、全産業合計ではマイナス幅が5.6ポイント拡大した。
 先行きについては、製造業と小売業でマイナス幅が縮小したものの、建設業で11.3ポイント、サービス
業で18.5ポイント、卸売業で8.9ポイントマイナス幅が拡大したことから、全産業合計ではマイナス幅
が5.5ポイント拡大した。

<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、卸売業でプラスになったものの、建設業でマイナスに転じるなど、製造業・小
売業・サービス業でプラス幅が縮小したことから、全産業合計ではプラス幅が2.7ポイント縮小した。
 先行きについては、製造業でプラス13.6ポイントとなったものの、卸売業は変わらず、建設業・小売業・
サービス業でプラス幅が縮小したことから、全産業合計ではプラス幅が3.7ポイント縮小した。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、建設業・小売業・卸売業でマイナス幅が縮小したものの、サービス業でマイナス
に転じたほか、製造業でもマイナス幅が拡大したことから、全産業合計ではマイナス幅が0.4ポイント縮小
した。
 先行きについては、製造業でマイナス幅が縮小したものの、卸売業・小売業でマイナスに転じたほか、建設
業でプラス幅が5.0ポイント縮小、サービス業でマイナス幅が5.2ポイント拡大したことから、全産業合
計ではマイナス幅が4.4ポイント拡大した。




業界から寄せられた声


<建設業>

一般土木 : 年度末の公共工事は少なめ、民間設備投資も控えめな状況。

一般土木 : 年度末の補正予算で工事がようやく出件されてきた。当社も昨年に比べ受注額も少なく平成27年度の工事発注もあと1週間を切って各社受注競争の真っ最中である。


設備工事 : 県内企業の設備投資機運がない。官庁物件も同様。


<製造業>

(食料品) : 仕入れ価格は安定してきているが、売上高が減少傾向で推移している。


(製鉄) : 中国を中心とした東アジア経済の落ち込み影響を受け、足元は低調に推移。



(和洋紙・紙製品) 印刷業者・小売業者とも景気が悪いです。

<卸売業 >

(和洋紙・紙製品) 印刷業者・小売業者とも景気が悪いです。


(家具・建具・ じゅう器等) : ようやく量販店の定番の売れ行きが戻ってきた。専門店でもチェーン店からの受注が増加。久しぶりに活気が出てきた。

<小売業>

(自動車) : 増税後の反動減は解消しつつあるものの、新車販売を中心に伸び悩んでいる

(スーパー) : 催事企画の打ち出しによる買上点数の増加策や経費の見直し等、売りの強化と支出の抑制を図りたい。


(家具・建具・じゅう器等) : 依然として消費者動向は極端に低調で、景況が上向くという話は聞けない。



<サービス業>


(タクシー) : 乗務員不足により稼働率が上がらないため、業況は好転しないと思われる。

(運輸) : かろうじて、燃料下落の恩恵に助けられて、収支は維持できている状況。しかし、人件費をはじめ、運送諸経費は今後も上昇傾向にある。


(建築サービス) : 新潟県は他県に比べてかなり仕事量が少なく感じる。全国の中でもかなり厳しい方ではないか。