平成27年12月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】緩やかながらも回復基調を継続、先行きはやや不透明感が広がりはじめる

  11月に比べると、採算DIを除く売上・仕入単価・従業員・業況の各DI値で上昇しており、引き続き回復基調にあると思われる。しかしながら、昨年比で売上額は増加しているものの総額が少なく、採算がとれる状況ではないとする事業所が目立っている。また、暖冬による季節商品の不振を指摘する声もあり、回復を実感できるまでには至っていない。
 先行きについては、11月に比べ仕入単価DIでマイナス幅が若干縮小した以外は下降となっており、公共投資の減少や、長引く消費低迷などから先行きを危惧する声が多い。




【前年同月比】

H26年
12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 H27年
12月
売上 ▲ 21.6 ▲ 36.6 ▲ 11.6 ▲ 11.4 ▲ 3.8 3.9 3.9 ▲ 6.8 3.9 ▲ 6.5 ▲ 2.9 ▲ 14.0 ▲ 6.7
採算 ▲ 32.4 ▲ 32.7 ▲ 17.9 ▲ 28.6 ▲ 8.6 4.9 1.0 ▲ 1.9 ▲ 1.0 ▲ 12.0 ▲ 3.9 ▲ 8.6 ▲ 9.6
業況 ▲ 36.3 ▲ 33.7 ▲ 13.7 ▲ 21.0 ▲ 12.4 2.9 4.8 ▲ 4.9 ▲ 1.9 ▲ 10.9 ▲ 13.5 ▲ 19.4 ▲ 14.4
仕入単価 ▲ 35.3 ▲ 27.7 ▲ 28.4 ▲ 41.0 ▲ 35.2 ▲ 35.3 ▲ 29.8 ▲ 28.2 ▲ 26.0 ▲ 23.9 ▲ 34.6 ▲ 19.4 ▲ 16.4
従業員 25.5 21.8 23.2 17.1 16.2 15.7 16.4 23.3 19.2 18.5 23.1 15.1 21.2


1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
 
 全産業の前年同月比では、11月に比べ採算DIでマイナス幅が1.0ポイント拡大したものの、売上DIで
7.3ポイント、業況DIで5.0ポイント、仕入単価DIで3.0ポイントそれぞれマイナス幅が縮小し、
従業員DIではプラス幅が6.1ポイント拡大した。
 先行きは、仕入単価DIでマイナス幅が6.4ポイント縮小したものの、売上DIで15.3ポイント、採算
DIで11.7ポイント、業況DIで13.2ポイントそれぞれマイナス幅が拡大し、従業員DIでプラス幅が
7.7ポイント縮小した。




【業種別DI】 

  建設業は前年同月比で11月に比べ、仕入単価DIでマイナス幅が9.5ポイント縮小し、従業員DIでプラス
幅が3.8ポイント拡大したものの、売上DIで15.8ポイント、採算DIで15.8ポイント、業況DIで
26.3ポイントそれぞれマイナス幅が拡大した。先行きは、売上DIでマイナス幅が9.5ポイント縮小し、
従業員DIでプラス幅が2.5ポイント拡大したものの、採算DIで3.8ポイント、仕入単価DIで2.5ポイ
ント、業況DIで3.8ポイントそれぞれマイナス幅が拡大した。

 製造業は前年同月比で11月に比べ、売上DIで18.6ポイント上昇しプラスに転じたほか、従業員DIでプ
ラス幅が21.8ポイント上昇し、採算DIで5.0ポイント、仕入単価DIで0.4ポイント、業況DIで15
.9ポイントそれぞれマイナス幅が縮小するなど、全てのDI値が上昇となった。先行きは、仕入単価DIでマイ
ナス幅が6.8ポイント縮小したものの、売上DIで38.2ポイント下降しマイナスに転じたほか、採算DIと
業況DIでマイナス幅が拡大し、従業員DIではプラス幅が6.4ポイント縮小した。

 卸売業は前年同月比で11月に比べ、業況DIのみマイナス幅が4.6ポイント拡大したものの、売上DIで
11.2ポイント上昇しプラスに転じたほか、採算DIで5.9ポイント、仕入単価DIで14.9ポイント、
従業員DIで11.8ポイントそれぞれマイナス幅が縮小した。先行きは、仕入単価DIでマイナス幅が13.6
ポイント縮小したものの、売上DIで15.8ポイント、採算DIで19.1ポイント、業況DIで15.2ポイ
ントそれぞれマイナス幅が拡大し、従業員DIでは11.2ポイント下降しマイナスに転じた。

 小売業は前年同月比で11月に比べ仕入単価DIでマイナス幅が6.0ポイント拡大したものの、売上DIで
21.4ポイント、採算DIで19.0ポイント、業況DIで48.8ポイントそれぞれマイナス幅が縮小し、従
業員DIでプラス幅が3.6ポイント拡大した。先行きは、仕入単価DIでマイナス幅が19.0ポイント縮小し、
従業員DIと業況DIでプラス幅がそれぞれ1.2ポイント拡大したものの、売上DIで15.4ポイント、採算
DIで22.0ポイントそれぞれ下降しマイナスに転じた。

 サービス業は前年同月比で11月に比べ、売上DIでマイナス幅が4.6ポイント縮小したものの、採算DI・
仕入単価DI・業況DIでマイナス幅が拡大し、従業員DIでプラス幅が縮小した。先行きは、業況DIで22.
5ポイント下降しマイナスに転ずるなど、全てのDI値が下降となった。


【項目別評価】

<売上>
 売上DIの前年同月比は、建設業でマイナス幅が拡大したものの、製造業・卸売業でプラスに転じ小
売業・サービス業でマイナス幅が縮小したことから、全産業合計ではマイナス幅が7.3ポイントが縮
小した。
 先行きについては、建設業でマイナス幅を縮小したものの、製造業で38.2ポイント下降しマイナ
スに転じたほか、卸売業・小売業・サービス業でも下降となったことから、全産業合計ではマイナス幅
が15.3ポイント拡大した。

<採算>
 採算DIの前年同月比は、製造業・卸売業・小売業でマイナス幅が縮小したものの、建設業で15.
8ポイント、サービス業で11.9ポイントそれぞれマイナス幅が拡大したことから、全産業合計では
マイナス幅が1.0ポイント拡大した。
 先行きについては、小売業で22.6ポイント下降しマイナスに転ずるなど、全てのDI値で下降と
なったことから、全産業合計ではマイナス幅が11.7ポイント拡大した。


<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、小売業・サービス業でマイナス幅が拡大したものの、卸売業でマイナ
ス幅が14.9ポイント縮小したほか、建設業・製造業でもマイナス幅が縮小したことから、全産業合
計ではマイナス幅が3.0ポイント縮小した。
 先行きについては、建設業・サービス業で若干マイナス幅が拡大したものの、小売業でマイナス幅が
19.0ポイント縮小したほか、製造業・卸売業でもマイナス幅が縮小したことから、全産業合計では
マイナス幅が6.4ポイント縮小した。

<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、サービス業でプラス幅が縮小したものの、製造業でプラス幅が21.8
ポイント拡大した他、建設業・卸売業・小売業でも上昇したことから、全産業合計ではプラス幅が6.
1ポイント拡大した。
 先行きについては、建設業・小売業でプラス幅が若干拡大したものの、卸売業でマイナスに転じたほ
か製造業・サービス業でも下降したことから、全産業合計ではプラス幅が7.7ポイント縮小した。


<業況>
 業況DIの前年同月比は、建設業・卸売業・サービス業でマイナス幅が拡大したものの、小売業で
48.8ポイント、製造業で15.9ポイントそれぞれマイナス幅が縮小したことから、全産業合計
ではマイナス幅が5.0ポイント縮小した。
 先行きについては、小売業でプラス幅が若干拡大したものの、サービス業で22.5ポイント低下し
マイナスに転じたほか建設業・製造業・卸売業でもマイナス幅が拡大したことから、全産業合計では
マイナス幅が13.3ポイント拡大した。





業界から寄せられた声


<建設業>

(土木工事) : 前年比で緩やかながら好調。特に建築工事は都心、東京、西日本で物流、住宅系が好調、土木工事は西日本のトンネル、東北の海工事が堅調。新潟は公共工事の発注が減少している。


(設備工事 : 仕事はあるが、規模がちいさかったり収益性が低いものが多く、改善に至らない。


(電気工事) : 仕事量は増える予想であり、業況は安定している。


<製造業>

(食料品) : 年明け以降原材料の価格が高騰の見込。


(日本酒) : 11月に単価改定で値下げした為、売上数量は伸びているが売上金額は前年並みである。

(その他の機械) : 中国市況の悪化により昨年7月から売上減少し、販売不振が続いている。市況回復の目処は立っていない。

<卸売業 >

(医薬品) 円安の影響で仕入れ単価が軒並み上がった。

(建築材料) : 昨年度に比べ、土木資材「引合い件数」が確実に減少。


(衣服・身の回り品) : 冬の天気でない、冬が無い状況で、季節品の売り上げが厳しい。


<小売業>

(自動車) : 新車販売(特に登録車)において、消費税引き上げ後の反動減の影響が落ち着いてきた。

(生花) : 今月はクリスマスと正月品にて売上増になるが、今一つ景気の増昇感なく消費ものびない。1月2月平年並み、3月に増昇なるか


(家具・建具・じゅう器) 昨年と同様、年末の景況はない。昨年比増であるが、売上高の絶対額が少ない。


<サービス業>


(ホテル) : インバウンドもこのへんまでで一杯と思われる。今後の宿泊需要のUPについて再検討が必要。大型宴会と多人数婚礼の減少化がみられる。

(飲食) : 一般宴会、ブライダル共に前年を下回っている。繁忙期月ではあるが、盛り上がる要因が無い。一月以降は季節的に閑散期である。


(建築サービス) : 官庁、民間とも物件が減少しているため、全体的に売り上げも減少している。