平成27年11月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】回復基調は継続するも足踏み状態、先行きはやや不透明感がひろがりつつある

  10月に比べると、仕入単価DIを除く売上・採算・従業員・業況の各DI値が下降となり、このところの回復基調がやや停滞した感がある。仕入単価DIはマイナス幅が縮小しており、燃料や原材料価格が低下したという声も出てきた。一方で、人手不足による人件費の上昇や経費増を価格転嫁できずにいる先も依然として多く、景況感は足踏み状態となっている。
 先行きについては、10月に比べ採算DI・仕入単価DI・業況DIでマイナス幅が縮小したものの、売上DIでマイナスに転ずるなど、長引く消費の低迷や投資の減少などにより景気回復を実感していない先が多く慎重な見方が続いている。




【前年同月比】

H26年
11月
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 H27年
11月
売上 ▲ 12.3 ▲ 21.6 ▲ 36.6 ▲ 11.6 ▲ 11.4 ▲ 3.8 3.9 3.9 ▲ 6.8 3.9 ▲ 6.5 ▲ 2.9 ▲ 14.0
採算 ▲ 20.8 ▲ 32.4 ▲ 32.7 ▲ 17.9 ▲ 28.6 ▲ 8.6 4.9 1.0 ▲ 1.9 ▲ 1.0 ▲ 12.0 ▲ 3.9 ▲ 8.6
業況 ▲ 24.5 ▲ 36.3 ▲ 33.7 ▲ 13.7 ▲ 21.0 ▲ 12.4 2.9 4.8 ▲ 4.9 ▲ 1.9 ▲ 10.9 ▲ 13.5 ▲ 19.4
仕入単価 ▲ 34.9 ▲ 35.3 ▲ 27.7 ▲ 28.4 ▲ 41.0 ▲ 35.2 ▲ 35.3 ▲ 29.8 ▲ 28.2 ▲ 26.0 ▲ 23.9 ▲ 34.6 ▲ 19.4
従業員 17.0 25.5 21.8 23.2 17.1 16.2 15.7 16.4 23.3 19.2 18.5 23.1 15.1


1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
 
 全産業の前年同月比では、10月に比べ仕入単価DIでマイナス幅が15.2ポイント縮小したものの、売上D
Iで11.1ポイント、採算DIで4.7ポイント、業況DIで5.9ポイントそれぞれマイナス幅が拡大し、
従業員DIではプラス幅が8.0ポイント縮小した。
 先行きは、採算DIで6.9ポイント、仕入単価DIで7.1ポイント、業況DIで10.3ポイントそれぞれ
マイナス幅が縮小したが、売上DIで9.80ポイント下降しマイナススに転じたほか従業員DIでもプラス幅が
3.9ポイント縮小した。



【業種別DI】 

  建設業は前年同月比で10月に比べ、売上DIで6.3ポイント、従業員DIで5.8ポイントそれぞれプラス
幅が縮小したものの、採算DIで6.3ポイント仕入単価DIで5.0ポイント、業況DIで6.3ポイントそれ
ぞれマイナス幅が縮小した。先行きは、仕入単価DIで18.0ポイント、業況DIで5.8ポイントそれそれマ
イナス幅が縮小したものの、採算DI・従業員DIで下降したほか、売上DIでは38.8ポイント下降しマイナ
スに転じた。

 製造業は前年同月比で10月に比べ、仕入単価DIのみマイナス幅が縮小したが、売上DIで21.0ポイント
下降しマイナスに転じたほか、採算DI・業況DIでマイナス幅が拡大し、従業員DIではプラス幅が10.0
ポイント縮小した。先行きは、仕入単価DIで11.0ポイント、業況DIで2.0ポイントそれぞれマイナス幅
が縮小したものの、売上DIで12.0ポイントプラス幅が縮小し、採算DIではマイナス幅が2.0ポイント
拡大した。

 卸売業は前年同月比で10月に比べ、従業員DIのみ22.3ポイント下降しマイナスに転じたが売上・採算・
仕入単価・業況の各DI値ではマイナス幅が縮小した。先行きは、売上DIでプラス幅が縮小し、採算DIでマイ
ナス幅が若
干拡大したものの、仕入単価DIで2.2ポイント、業況DIで9.9ポイントそれぞれマイナス幅が
縮小した。
 小売業は前年同月比で10月に比べ売上DI・仕入単価DIでマイナス幅が縮小したものの、採算DIで7.1
ポイント、業況DIで21.4ポイントそれぞれマイナス幅が拡大した。先行きは、売上DIで横ばいとなった
以外は上昇し、採算DIと業況DIではプラスに転じた。

 サービス業は前年同月比で10月に比べ、仕入単価DIでマイナス幅が25.9ポイント縮小したものの、売上
DIと業況DIでマイナス幅が拡大し、採算DIでは17.0ポイント下降しマイナスに転じた。先行きは、従業
員DIで横ばいとなったものの、売上・採算・仕入単価の各DIでマイナス幅が縮小し、業況DIでは17.0
ポイント上昇しプラスに転じた。


【項目別評価】

 
<売上>
 売上DIの前年同月比は、卸売業・小売業でマイナス幅が縮小したものの、建設業でプラス幅が縮小
しサービス業でマイナス幅が22.9ポイント拡大したほか製造業でも21.0ポイント下降しマイナ
スに転じたことから、全産業合計では11.1ポイントマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、サービス業でマイナス幅を縮小したものの、建設業で38.8ポイント下降しマ
イナスに転じたことなどから、全産業合計では9.8ポイント下降しマイナスに転じた。


<採算>
 採算DIの前年同月比は、建設業・卸売業でマイナス幅が縮小したものの、サービス業で14.0ポ
イント下降しマイナスに転じたほか製造業・小売業でもマイナス幅が拡大したことから、全産業合計で
はマイナス幅が4.7ポイント拡大した。
 先行きについては、建設業・製造業・卸売業でマイナスが若干拡大したものの、小売業で35.7ポ
イント上昇しプラスに転じたことなどから、全産業合計ではマイナス幅が6.9ポイント縮小した。


<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、製造業でマイナス幅が27.0ポイント縮小するなど全ての業種でマ
イナス幅を縮小したことから、全産業合計ではマイナス幅が15.2ポイント縮小した。
 先行きについては、小売業・サービス業で若干マイナス幅が縮小したものの建設業でマイナス幅が1
8.0ポイント拡大したほか、製造業・卸売業でもマイナス幅が拡大したことから、全産業合計ではマ
イナス幅が2.5ポイント拡大した。

<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、小売業のみ横ばいとなったが卸売業で22.3ポイント下降しマイナス
に転じたほか、建設業・製造業・サービス業でプラス幅が縮小したことから、全産業合計ではプラス幅
が8.0ポイント縮小した。
 先行きについては、卸売業・小売業でプラス幅がやや拡大したものの、建設業でプラス幅が11.7
ポイント縮小したことから、全産業合計ではプラス幅が2.9ポイント縮小した。


<業況>
 業況DIの前年同月比は、建設業・卸売業でマイナス幅が縮小したものの、小売業で21.4ポイン
ト、製造業で13.0ポイント、サービス業で1.5ポイントそれぞれマイナス幅が拡大したことから、
全産業合計ではマイナス幅が5.9ポイント拡大した。
 先行きについては、サービス業で17.0ポイント上昇しプラスに転ずるなど、全ての業種で上昇し
たことから、全産業合計ではマイナス幅が10.3ポイント縮小した。





業界から寄せられた声


<建設業>

(土木工事) : 東京を中心として、労務費・物資の高騰が想定され、その余波をうけるとみている。


(設備工事) : 従業員は増やしたいが、売上の山谷の差が大きく決断できない。


(電気工事) : 順調に受注できており、業況は安定している。


<製造業>

(食料品) : 売上が若干増加しているが昨年から見ると仕入価格が上昇しているためよくない。


(プラスチック製品) : 新規需要は見込みづらいが、大きな落ち込みもない状況。

(その他の機械) : 前年同月比では不変ながら、売上不振の状況が続いている。

<卸売業 >

(機械器具) : 販売先の設備投資も一服感があり、今後の動向については不透明感が増している。


(医薬品) : 真綿で締められているようで、少しづつ売り上げが、苦しくなってきている。


<小売業>

(自動車) : 増税後の影響を未だ感じる。

(ホームセンター) : 暖冬により季節商品が伸び悩んでいる。


(家具・建具・じゅう器): 売上自体は回復基調であるが、採算悪となつている。

<サービス業>


(ホテル) : インバウンドは好調を維持。が、一般宴会や婚礼が少数人数になっている。

(運輸) : 当業界は、人手不足が深刻な状況となっており、今後ドライバー不足で、物が運べない状況となってくることが懸念される。業界全体で、真剣に取り組んでいかねばならないと思う。


(建築サービス) : 新潟市はなかなか景気が上向かないようで、設備投資も未だに慎重なようです。