平成27年1月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】持ち直しの動きに停滞感、先行きはやや改善

  12月に比べると仕入単価DIと業況DIでマイナス幅をやや縮小したものの、売上DIは全業種でマイナス幅が拡大し、4か月連続の下降となった。売上DIの前年同月比がマイナス30を下回ったのは、東日本大震災の影響が大きかった平成23年6月以来であり、このところの回復の動きは停滞しやや厳しい景況となっている。
 先行きについては、12月に比べると全てのDI値が上昇しており、先月よりはやや期待感がひろがっている。




【前年同月比】

H26年
1月
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 H27年
1月
売上 14.3 ▲ 2.9 35.9 ▲ 20.4 ▲ 23.4 ▲ 11.4 ▲ 5.2 ▲ 12.6 ▲ 7.3 ▲ 17.4 ▲ 12.3 ▲ 21.6 ▲ 36.6
採算 ▲ 7.6 ▲ 12.8 0.0 ▲ 24.8 ▲ 24.3 ▲ 17.5 ▲ 24.0 ▲ 15.3 ▲ 22.0 ▲ 22.5 ▲ 20.8 ▲ 32.4 ▲ 32.7
業況 1.0 ▲ 4.9 20.4 ▲ 14.2 ▲ 21.5 ▲ 20.2 ▲ 16.7 ▲ 18.9 ▲ 20.2 ▲ 23.5 ▲ 24.5 ▲ 36.3 ▲ 33.7
仕入単価 ▲ 44.8 ▲ 52.0 ▲ 51.5 ▲ 57.5 ▲ 49.5 ▲ 50.0 ▲ 51.0 ▲ 45.1 ▲ 39.5 ▲ 37.8 ▲ 34.9 ▲ 35.3 ▲ 27.7
従業員 17.1 24.5 22.3 23.0 12.2 7.9 8.3 13.5 14.7 13.3 17.0 25.5 21.8

1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
 
全産業の前年同月比では、12月に比べ仕入単価DIで7.6ポイント、業況DIで2.6ポイントマイナス幅
を縮小し採算DIでほぼ横ばいとなったが、売上DIで15.0ポイントプラス幅を拡大したが、売上DIで15.
0ポイントマイナス幅が拡大し、従業員DIで3.7ポイントプラス幅を縮小した。
 先行きは、従業員DIで4.2ポイントプラス幅が拡大し、売上DIで16.6ポイント、採算DIで20.5
ポイントそれぞれマイナス幅が縮小するなど全てのDI値で上昇した。



【業種別DI】 
  建設業は前年同月比で12月に比べ、売上DI・業況DIでマイナス幅を拡大したものの、採算DIで1.1ポ
イント、仕入単価DIで14.4ポイントマイナス幅を縮小し従業員DIでプラス幅が4.4ポイント拡大した。
先行きは、売上DIで48.2ポイント、採算DIで42.0ポイント、業況DIで24.7ポイントそれぞれ上
昇しプラスに転ずるなど全てのDI値が上昇した。
 製造業は前年同月比で12月に比べ、業況DIで2.1ポイントマイナス幅を縮小したが、従業員DIでプラス
幅を縮小し、売上DIで33.9ポイント、採算DIで17.9ポイント、仕入単価DIで2.3ポイントそれぞ
れマイナス幅が拡大した。先行きは、売上DI・採算DI・仕入単価DIでマイナス幅を縮小したが、従業員DI
で16.1ポイント、業況DIで15.1ポイント下降した。
 卸売業は前年同月比で12月に比べ、売上DIで若干マイナス幅が拡大し従業員DIでプラス幅が縮小したものの、
採算DIで51.7ポイント、仕入単価DIで14.3ポイント、業況DIで19.3ポイントそれぞれマイナス
幅を縮小した。先行きは、採算DIで46.8ポイントマイナス幅を縮小したものの、従業員DIで15.8ポイ
ント下降したほか、売上・仕入単価・業況の各DI値でマイナス幅が拡大した。
 小売業は前年同月比で12月に比べ仕入単価DIでマイナス幅を2.7ポイント縮小したものの、従業員DIで
プラス幅を縮小したほか、売上DIで32.7ポイント、採算DIで33.6ポイント、業況DIで33.6ポイ
ントそれぞれマイナス幅が拡大した。先行きは、採算DIで19.1ポイント、従業員DIで18.2ポイント、
業況DIで9.1ポイントそれぞれ上昇しプラスに転じた。
 サービス業は前年同月比で12月に比べ、売上DIと採算DIでマイナス幅が5.1ポイントそれぞれ拡大した
が、仕入単価DIで11.2ポイント、業況DIで10.9ポイントマイナス幅を縮小し、従業員DIで8.8ポ
イントプラス幅が拡大した。先行きは、売上DIで24.1ポイント、仕入単価DIで11.2ポイントマイナス
幅が縮小するなど、全てのDI値で上昇した。



【項目別評価】
<売上>
 売上DIの前年同月比は、製造業で33.9ポイント、小売業で32.7ポイントマイナス幅が
拡大するなど全ての業種で下降したことから、全産業合計ではマイナス幅が15.0ポイント拡大
した。
 先行きについては、卸売業で若干マイナス幅を拡大したが、建設業で48.2ポイント上昇しプ
ラスに転じたほか製造業・サービス業でも上昇したことから、全産業合計ではマイナス幅が16.
6ポイント縮小した。

<採算>
 採算DIの前年同月比は、建設業と卸売業でマイナス幅を縮小したものの、小売業で33.6ポ
イント下降したほか製造業・サービス業でもマイナス幅を拡大したことから、全産業合計では0.
3ポイントと若干ではあるがマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、建設業で42.7ポイント、小売業で19.1ポイント上昇しプラスに転じ
たほか、製造業・卸売業・サービスでもマイナス幅を縮小したことから、全産業合計ではマイナス
幅が20.5ポイント縮小した。

<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、製造業で2.3ポイントマイナス幅が拡大したものの、建設業で
14.4ポイントマイナス幅を縮小したのをはじめ、卸売業・小売業・サービス業でもマイナス幅
が縮小したことから、全産業合計ではマイナス幅が7.6ポイント縮小した。
 先行きについては、卸売業で下降となった以外はマイナス幅が縮小したことから、全産業合計で
はマイナス幅が3.6ポイント縮小した。


<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、建設業・サービス業でプラス幅を拡大したが製造業で16.3ポイ
ント下降したほか卸売業・小売業でもプラス幅を縮小したことから、全産業合計ではプラス幅が3
.7ポイント縮小した。
 先行きについては、製造業・卸売業で下降となったものの、建設業で9.9ポイント、小売業で
18.2ポイント、サービス業で26.7ポイントプラス幅をそれぞれ拡大したことから、全産業
合計ではプラス幅が4.2ポイント拡大した。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、建設業・小売業でマイナス幅を拡大したものの、卸売業で19.3ポ
イント上昇したほか製造業・サービス業でもマイナス幅を縮小したことから、全産業合計ではマイ
ナス幅が2.6ポイント縮小した。
 先行きについては、製造業・卸売業でマイナス幅を拡大したものの、建設業で24.7ポイント
上昇しプラスに転じたほか小売業・サービス業でも上昇したことから、全産業合計ではマイナス幅
が2.8ポイント縮小した。

業界から寄せられた声


<建設業>
(設備工事) : 仕事はあれど収益が期待できない物件が多く、じわじわと不況の波が押し寄せている。


(土木工事) : 災害関連や耐震補強工事の発注が引き続き出件されているが、年度末も近く新年度の予算執行物件待ち状態。


(左官工事) : 元請けの公共・民間共仕事量が少ない。一方、人手は絶対的に不足しており、退職後の補給ができない。


<製造業>
(食料品) : 食品業は淘汰の時代に入っている。危機感が非常に強くなっている。


(その他の機械) : 中国向けの比重が高いが、中国市況の低迷により新規受注が低迷している。回復の見通しが立っていない。

(プラスチック製品) : 原油の価格と円安の状況から、原料の高止まりは続いていたが、3月以降若干の値戻しが想定される。

<卸売業 >
(青果) : 円安による仕入れ価格の高騰、および経費の増大、消費増税による売り上げの減少により採算は悪化の一途である。


(機械器具) : 売上は増えているが価格競争と商品価格の上昇により利益が取れない状態が続いている。

(食料・飲料) : 少し消費マインドが落ちているような気がする。

<小売業>
( 自動車) : 消費税引き上げ後の反動減が続いている。4月の軽自動車税・エコカー減税改正に伴う駆け込み需要が予想されるため、今後3ヶ月は売上増加により一時的に好転する見込み。

(家具・建具・じゅう器) : 売上が下げ止ったというより、この状態が通常となったということではないかと判断する。従って売上の回復時期を待っているのは徒労と考える。


<サービス業>

(運輸) : 燃料価格の値下がりは、運輸業界にとって助かるとはいえ、人件費の高騰や運送諸経費、輸入資材の高騰で、抜本的な収支改善には繋がらない。更なる経費圧縮と、適正運賃収受に取り組む必要がある。一方、慢性的なドライバー不足は社会問題にまで発展しており対策が急務となっている。

(建築サービス) : 建築設計業界は民間、官庁とも物件数が減少傾向にあるため27年度は苦しい展開になることが予想される。


(飲食) : 天候はよくないが、先月のような大雪などないので助かっている。これといったプラス要因はないが、深刻なマイナス要因もないという感じである。