平成26年12月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】回復の動きはやや鈍化、先行きは不透明感が広がる

  11月に比べると、従業員DIで引き続き上昇したが、売上・採算・仕入単価・業況の各DI値はマイナス幅を拡大した。なお、売上DI・採算DI・業況DIについては、4月の消費税増税後の反動減時よりもDI値は低くなり、厳しい景況感となっている。
 また、原油価格の値下がりにより燃料コストが減少しているという声もあるが、依然として円安による原材料費の値上がりの指摘が多い。
 先行きについては、11月に比べると仕入単価DIと従業員DIではほぼ横ばいだったものの、売上・採算・業況の各DI値でマイナス幅が拡大し、先月よりはやや不透明感が色濃くなっている。




【前年同月比】

H25年
12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 H26年
12月
売上 13.6 14.3 ▲ 2.9 35.9 ▲ 20.4 ▲ 23.4 ▲ 11.4 ▲ 5.2 ▲ 12.6 ▲ 7.3 ▲ 17.4 ▲ 12.3 ▲ 21.6
採算 ▲ 1.8 ▲ 7.6 ▲ 12.8 0.0 ▲ 24.8 ▲ 24.3 ▲ 17.5 ▲ 24.0 ▲ 15.3 ▲ 22.0 ▲ 22.5 ▲ 20.8 ▲ 32.4
業況 0.9 1.0 ▲ 4.9 20.4 ▲ 14.2 ▲ 21.5 ▲ 20.2 ▲ 16.7 ▲ 18.9 ▲ 20.2 ▲ 23.5 ▲ 24.5 ▲ 36.3
仕入単価 ▲ 42.7 ▲ 44.8 ▲ 52.0 ▲ 51.5 ▲ 57.5 ▲ 49.5 ▲ 50.0 ▲ 51.0 ▲ 45.1 ▲ 39.5 ▲ 37.8 ▲ 34.9 ▲ 35.3
従業員 14.6 17.1 24.5 22.3 23.0 12.2 7.9 8.3 13.5 14.7 13.3 17.0 25.5

1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
  全産業の前年同月比では、11月に比べ従業員DIで8.5ポイントプラス幅を拡大したが、売上DIで9.3
ポイント、採算DIで11.6ポイント、仕入単価DIで0.4ポイント、業況DIで11.8ポイントマイナス
幅がそれぞれ拡大した。
 先行きは、仕入単価DIで0.7ポイントマイナス幅が縮小し、従業員DIで0.8ポイントプラス幅が拡大し
たが、売上DIで13.0ポイント、採算DIで9.5ポイント、業況DIで3.5ポイントそれぞれマイナス幅
が拡大し、先月よりはやや後退した。


【業種別DI】 
  建設業は前年同月比で11月に比べ、従業員DIでプラス幅を拡大したものの、売上DIで25.1ポイント、採
算DIで18.8ポイント、業況DIで18.8ポイント下降しマイナスに転じた。先行きは、採算DIでマイナ
ス幅を6.3ポイント縮小したが、売上DIで6.3ポイントマイナス幅が拡大した。
 製造業は前年同月比で11月に比べ、従業員DIで11.5ポイントプラス幅が拡大し、仕入単価DIで若干マイナ
ス幅が縮小したものの、売上・採算・業況の各DI値でマイナス幅が拡大した。先行きは、仕入単価DIと業況D
Iでマイナス幅が縮小したものの、売上DIで12.3ポイント下降しマイナスに転じたほか採算DIでも3.7
ポイントマイナス幅が拡大した。
 卸売業は前年同月比で11月に比べ、売上DIで若干マイナス幅が縮小し従業員DIでプラス幅が拡大したものの、
採算DIで57.3ポイント、仕入単価DIで19.9ポイント、業況DIで13.7ポイントそれぞれマイナス
幅が拡大した。先行きは、従業員DIで26.9ポイント上昇しプラスに転じたものの、採算DIで41.2ポイ
ントマイナス幅が拡大したほか、売上・仕入単価・業況の各DI値でもマイナス幅を拡大した。
 小売業は前年同月比で11月に比べ仕入単価DIでマイナス幅が拡大したものの、従業員DIで17.5ポイント
プラス幅を拡大し、売上・採算・業況の各DI値でマイナス幅を縮小した。先行きは、従業員DIでプラス幅を縮
小したものの、売上・採算・仕入単価・業況の各DI値でマイナス幅を縮小した。
 サービス業は前年同月比で11月に比べ、仕入単価DIで15.6ポイントマイナス幅を縮小したが、売上DIで
21.6ポイント下降しマイナスに転じたほか採算DI・業況DIでもマイナス幅が拡大した。先行きは、仕入単
価DIで横ばいとなったが、売上DIで28.1ポイントマイナス幅を拡大したのをはじめ、従業員DIで12.
5ポイントプラス幅を縮小し、採算DI・業況DIでもマイナス幅が拡大した。



【項目別評価】
<売上>
 売上DIの前年同月比は、卸売業・小売業でマイナス幅を縮小したものの、建設業・サービス業
でマイナスに転じ、製造業でマイナス幅を拡大したことから、全産業合計ではマイナス幅が9.3
ポイント拡大した。
 先行きについては、小売業で25.0ポイント上昇したものの、製造業でマイナスに転じたほか
サービス業で28.1ポイントマイナス幅が拡大し建設業・卸売業でも下降となったことから、全
産業合計ではマイナス幅が13.0ポイント拡大した。

<採算>
 採算DIの前年同月比は、小売業でマイナス幅を縮小したものの卸売業で57.3ポイントマイ
ナス幅が拡大し、建設業・製造業・サービス業でも下降となったことから、全産業合計では11.
6ポイントマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、建設業・小売業でマイナス幅を縮小したが、製造業で3.7ポイント、卸売
業で41.2ポイント、サービス業で12.5ポイントマイナス幅がそれぞれ拡大したことから全
産業合計ではマイナス幅を9.5ポイント拡大した。

<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、建設業で横ばいとなり、製造業で1.7ポイント、サービス業で
15.6ポイントそれぞれマイナス幅を縮小ししたが、卸売業・小売業でマイナス幅が拡大した
ことから、全産業合計では0.4ポイントマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、卸売業で下降となったものの製造業・小売業でマイナス幅が縮小したことか
ら、全産業合計では0.7ポイントマイナス幅が縮小しほぼ横ばいとなった。


<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、サービス業で横ばいとなった以外はプラス幅を拡大したことから、
全産業合計では8.5ポイントプラス幅を拡大した。
 先行きについては、製造業・小売業・サービス業で下降となったものの卸売業で26.9ポイン
ト上昇したことから、全産業合計では0.8ポイントプラス幅が拡大した。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、小売業でマイナス幅を縮小したものの、建設業で18.8ポイント下
降しマイナスに転じたほか製造業・卸売業・サービス業でもマイナス幅を拡大したことから、全産
業合計では11.8ポイントマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、製造業・小売業でマイナス幅を縮小したものの、卸売業で14.6ポイント、
サービス業で18.8ポイントそれぞれマイナス幅が拡大したことから、全産業合計ではマイナス
幅が3.5ポイント拡大した。


業界から寄せられた声


<建設業>
(設備工事) : 仕事量は増えているが、低価格化に加え清算不能な取引先の発生により、予定していた売り上げが回収不能になり、第3四半期で売上改善ができなくなった。


(電気工事) : 前年が良かったため、今年は前年と比べ減収減益となる見込み。(ある程度の利益は確保できている。)


(土木工事) : 建設業の景気も低迷脱皮、復調期に入り労務者・職人不足と資材も上昇してきている。耐震及び災害保険金に関する工事物件が多く出てきている。


<製造業>
(住宅資材) : 住宅産業の業界では、消費税の値上後から大変な苦戦が続いている。


(プラスチック製品) : 原油値が落ち着いたものの円安で推移している分、何処まで価格が下がるかは不明。

(食料品) : 原材料は為替の影響で輸入品が高騰、国産原料も一部値上げとなっている。


<卸売業 >
(機械器具) : 仕入れ価格が上昇し販売価格に転嫁できない分、利益を圧迫している。


(水産物) : 円安の影響は非常に大きい。一部商品の取り扱い中止も考えざるを得ない。

(医薬品) : 円安による仕入価格の上昇が続いている。
<小売業>
(スーパー) : 商品の仕入れ単価の上昇、パートタイマーの採用難(人件費の上昇)により採算は悪化傾向。一時的にガソリン価格が下がり、当面の運搬費はわずかに減少するが先々不透明。昨年比較で除雪費も重い。
(家具・建具・じゅう器) : 景況は依然として低迷、消費動向は全く上向きにならない。


<サービス業>

(タクシー) : 円安ではあるが、原油元売り価格が下落してきていることもあり、燃料費に若干の下げ具合がみられるが、依然として高止まり傾向にあるため販売構成比で10%超を占めている。
(飲食) : 12月に入ってすぐに天候の悪化、さらに降雪の連続とここまでのところは客足を鈍らせる要因ばかりである。


(ホテル) : 宴会は選挙があったため予算比マイナス、婚礼も予算比マイナス件数になる見込み。