平成26年11月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】回復の動きは緩やかながらも継続、先行きは若干改善したものの不透明感は残る

  10月に比べると、業況DI値は若干下降したが、売上・採算・仕入単価の各DI値はマイナス幅を縮小し、従業員DIでもプラス幅を拡大した。景況感は前月よりもやや改善しており、引き続き緩やかながらも回復基調にある。
 なお、依然として消費マインドの冷え込みや、原材料の高騰を価格転嫁できず厳しい環境にあるといった声に加え、慢性的な人手不足を訴える事業所が増えている。
 先行きについては、10月に比べると売上DI値がやや下降しており依然として不透明感はあるものの、採算・仕入単価・業況の各DI値はマイナス幅が幾分縮小しておりやや改善している。




【前年同月比】

H25年
11月
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 H26年
11月
売上 7.7 13.6 14.3 ▲ 2.9 35.9 ▲ 20.4 ▲ 23.4 ▲ 11.4 ▲ 5.2 ▲ 12.6 ▲ 7.3 ▲ 17.4 ▲ 12.3
採算 ▲ 2.9 ▲ 1.8 ▲ 7.6 ▲ 12.8 0.0 ▲ 24.8 ▲ 24.3 ▲ 17.5 ▲ 24.0 ▲ 15.3 ▲ 22.0 ▲ 22.5 ▲ 20.8
業況 3.9 0.9 1.0 ▲ 4.9 20.4 ▲ 14.2 ▲ 21.5 ▲ 20.2 ▲ 16.7 ▲ 18.9 ▲ 20.2 ▲ 23.5 ▲ 24.5
仕入単価 ▲ 41.4 ▲ 42.7 ▲ 44.8 ▲ 52.0 ▲ 51.5 ▲ 57.5 ▲ 49.5 ▲ 50.0 ▲ 51.0 ▲ 45.1 ▲ 39.5 ▲ 37.8 ▲ 34.9
従業員 18.3 14.6 17.1 24.5 22.3 23.0 12.2 7.9 8.3 13.5 14.7 13.3 17.0

1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
  全産業の前年同月比では、10月に比べ業況DIで1.0ポイントマイナス幅を拡大したが、売上DIで
5.1ポイント、採算DIで1.7ポイント、仕入単価DIで2.9ポイントマイナス幅がそれぞれ縮小し、
従業員DIでは3.7ポイントプラス幅が拡大した。
 先行きは、売上DIで1.5ポイントマイナス幅が拡大したものの、採算DIで5.4ポイント、仕入単価
DIで8.9ポイント、業況DIで4.3ポイントマイナス幅が縮小し、従業員DIで5.5ポイントプラス
幅が拡大するなど、悪化となった先月よりはやや改善した。

【業種別DI】 
  建設業は前年同月比で10月に比べ従業員DIでプラス幅を縮小したものの、仕入単価DIで若干マイナス幅を縮
小し、売上DI・採算DI・業況DIでは上昇しマイナス域を脱した。先行きは、売上DIで12.5ポイント、
業況DIで18.8ポイント下降しマイナスに転ずるなど、全てのDI値が下降した。
 製造業は前年同月比で10月に比べ、売上DIで9.4ポイントマイナス幅を縮小し従業員DIで12.5ポイン
トプラス幅を拡大したが、採算DIで15.1ポイント、仕入単価DIで5.3ポイント、業況DIで6.5ポイ
ントそれぞれマイナス幅が拡大した。先行きは、仕入単価DIで26.1ポイントマイナス幅を縮小するなど全て
のDI値で上昇した。
 卸売業は前年同月比で10月に比べ、売上DIでややマイナス幅が拡大したものの、従業員DIでほぼ横ばいとな
り、採算DI・仕入単価DI・業況DIではマイナス幅を縮小した。先行きは、従業員DIで11.1ポイント下
降しマイナス域になったものの、売上・採算・仕入単価・業況の各DI値はマイナス幅を縮小した。
 小売業は前年同月比で10月に比べ業況DIで若干マイナス幅が拡大したものの、仕入単価DIで22.9ポイン
トマイナス幅を縮小したほか売上DIと採算DIでもマイナス幅を縮小し、従業員DIではプラスに転じた。
 サービス業は前年同月比で10月に比べ、従業員DIでプラス幅を若干拡大したが、売上DIでプラス幅を縮小し
仕入単価DIと業況DIでマイナス幅を拡大した。先行きは、売上DIと採算DIでマイナス幅がやや拡大した
ものの、仕入単価DIで10.4ポイント、業況DIで8.4ポイントそれぞれマイナス幅を縮小し、従業員DI
で14.4ポイントプラス幅が拡大した。



【項目別評価】
<売上>
  売上DIの前年同月比は、卸売業でマイナス幅を拡大しサービス業でプラス幅を5.2ポイント
縮小したものの、建設業で30.1ポイント上昇しプラスに転じたほか、製造業・小売業でもマイ
ナス幅を縮小したことから、全産業合計では5.1ポイントマイナス幅を縮小した。
 先行きについては、製造業でプラス幅を若干拡大し卸売業でマイナス幅を縮小したものの、建設
業で12.5ポイント、小売業で2.4ポイントそれぞれマイナス幅を拡大したことから、全産業
合計ではマイナス幅が1.5ポイント拡大した。


<採算>
 採算DIの前年同月比は、製造業でマイナス幅を15.1ポイント拡大したものの建設業で23.
8ポイント上昇したほか、卸売業・小売業・サービス業でもマイナス幅を縮小したことから、全産業
合計ではマイナス幅を1.7ポイント縮小した。
 先行きについては、建設業・サービス業でマイナス幅を拡大したが、製造業で23.5ポイント、
小売業で16.7ポイント、卸売業で6.8ポイントそれぞれマイナス幅を縮小したことから、全
産業合計ではマイナス幅を5.4ポイント縮小した。
した。

<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、製造業・サービス業でマイナス幅を拡大したが、建設業・卸売業
・小売業でマイナス幅を縮小したことから、全産業合計ではマイナス幅を2.9ポイント縮小した。
 先行きについては、建設業でマイナス幅を拡大したものの、製造業で26.1ポイントマイナス
幅が縮小したほか卸売業・サービスでもマイナス幅を縮小したことから、全産業合計では8.9ポ
イントマイナス幅を縮小した。


<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、建設業・卸売業でプラス幅を縮小したものの、小売業で20.8ポ
イント上昇しプラスに転じたほか、製造業・サービス業でもプラス幅を拡大したことから、全産業
合計ではプラス幅を3.7ポイント拡大した。
 先行きについては、建設業・卸売業で下降となったものの製造業で25.4ポイント、小売業で
14.6ポイントそれぞれ上昇しプラスに転じたほかサービス業でもプラス幅を拡大したことから、
全産業合計では5.5ポイントプラス幅を拡大した。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、建設業でプラスに転じ卸売業でマイナス幅を縮小したものの、製造業
で6.5ポイントマイナス幅を拡大したほか小売業・サービス業でもマイナス幅が拡大したことから、
全産業合計では1.0ポイントと若干ではあるがマイナス幅を拡大した。
 先行きについては、建設業でマイナス幅18.8ポイント拡大したものの、製造業で11.0ポ
イント、卸売業で7.2ポイント、小売業で14.5ポイント、サービス業で8.4ポイントマイ
ナス幅をそれぞれ縮小したことから、全産業合計では4.3ポイントマイナス幅を縮小した。


業界から寄せられた声


<建設業>
(電気工事) : 毎年11〜12月は雪が降る前ということもあり、工事が集中し業界的には忙しい。一方、退職補充が進まない。

(土木建築) : 県内建設投資、特に民間建築設備投資に力がなく低調。

(土木建築) : 公共事業主体としている当社としては、消費税率アップによる景気変動低下はさほど影響が少なく推移してきています。学校や官庁、自治体の震災耐震補強工事や、治水、海洋保全工事についても順調にこなしてきてはおりますが、労務の人手不足と資材の高騰は前年比よりも大幅にupとなり収益にも喰われている状況です。


<製造業>
(清酒): 売上は増加傾向だが、仕入れ、経費ともに増加している。


(プラスチック) : 原油の高騰に始まり、円安に伴って、原料高が続く中、価格転嫁ができていない。

(機械工具) : エネルギー関連、一般機械向け等動きが出てきた。業界でも、内外需ともに回復基調で推移すると見込んでいる。


<卸売業 >
(建築材料) : 今期は好決算であるが来期公共事業(災害復旧一段落の為)は情報量減少先細り感あり。


(機械・器具) : 円安のため原材料の価格が上昇し、そのため製品の値上げが多く利益確保が難しくなってきている。

(家具・建具・じゅう器等) : 業界全体でとても悪い、増税のリバウンドだけでは説明できない。消費者は不要不急のものを買わなくなった。
<小売業>
(スーパー ): 特にパート・アルバイトの採用が思うようにいっておらず、店舗において慢性的に人手不足になりつつある
(家具・インテリア) : 消費税増税の影響というより、増税を契機に消費者マインドが変わった結果として、現在の厳しい業容があると考える。


<サービス業>

(運輸) : 貨物量の減少にる売上低迷に反して、人件費や傭車料などの運送諸経費は高騰しており、採算は悪化傾向にある。なお、ドライバー職の人材不足は深刻な状況である。募集活動は積極的に行っているが、なり手がいない。
(建築サービス) : 建築設計業界は消費税が8%に上がってから冷え込んできているようです。 新潟市合併特需も終わり、耐震診断、補強も一段落着いたことから、全体的にも冷え込む予想です。


(飲食) : 4月の消費増税以後一貫して続く低迷が今月も。上昇に転ずる気配はまったく感じられません。12月はボーナスの支払い月なだけに売上げの低迷は苦しい。