平成26年9月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】回復基調を継続するも動きは鈍い、先行き回復期待もやや弱含み

  8月に比べると、売上・仕入単価・従業員のDI値は上昇したが、採算・業況のDI値はマイナス幅を拡大しており、全体的には回復基調を継続しているものの力強さは感じられない。  また、消費税増税後の影響は和らいでいるとする一方で、増税以降消費者の買い控えが続いているという声もある。なお、引き続き人手不足感は強いが、パート販売員や運転手などといった職種に対する募集難を上げる先が多く見受けられる。  先行きについては、やや後退した8月に比べさらに弱まっており、不透明感が出始めている。




【前年同月比】

H25年
9月
10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 H26年
9月
売上 14.6 14.0 7.7 13.6 14.3 ▲ 2.9 35.9 ▲ 20.4 ▲ 23.4 ▲ 11.4 ▲ 5.2 ▲ 12.6 ▲ 7.3
採算 1.0 ▲ 5.6 ▲ 2.9 ▲ 1.8 ▲ 7.6 ▲ 12.8 0.0 ▲ 24.8 ▲ 24.3 ▲ 17.5 ▲ 24.0 ▲ 15.3 ▲ 22.0
業況 4.9 2.8 3.9 0.9 1.0 ▲ 4.9 20.4 ▲ 14.2 ▲ 21.5 ▲ 20.2 ▲ 16.7 ▲ 18.9 ▲ 20.2
仕入単価 ▲ 45.6 ▲ 38.3 ▲ 41.4 ▲ 42.7 ▲ 44.8 ▲ 52.0 ▲ 51.5 ▲ 57.5 ▲ 49.5 ▲ 50.0 ▲ 51.0 ▲ 45.1 ▲ 39.5
従業員 19.4 24.3 18.3 14.6 17.1 24.5 22.3 23.0 12.2 7.9 8.3 13.5 14.7

1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
  全産業の前年同月比では、8月に比べ従業員DIで1.2ポイント上昇し、売上DIで5.3ポイント、仕入
単価DIで5.6ポイントマイナス幅を縮小したが、採算DIで6.7ポイント、業況DIで1.3ポイントそれ
ぞれマイナス幅が拡大した。
 先行きは、仕入単価DIと従業員DIで0.3ポイントとわずかに上昇したが、売上DIで1.8ポイントプラ
ス幅を縮小し、採算DIで1.9ポイントマイナス幅を拡大したことに加え、業況DIでは11.0ポイント下降
しマイナス域になるなど、先月より回復期待が後退したものとなった。

【業種別DI】 
  建設業は前年同月比で8月に比べ売上DIで15.4ポイントプラス幅を拡大し、業況DIで9.6ポイント上
昇しプラスに転ずるなど、全てのDI値が上昇した。先行きは、売上げDIで4.6ポイントマイナス幅を縮小し
従業員DIで12.3ポイントプラス幅を拡大したが、採算・業況DIでそれぞれ14.1ポイント下降しマイナ
スに転じ、仕入単価DIで3.6ポイントマイナス幅が拡大した。
 製造業は前年同月比で8月に比べ、売上DIで20.2ポイント、採算DIで35.7ポイントマイナス幅が拡
大するなど全てのDI値が下降した。先行きは、採算DIで9.0ポイント上昇した以外は、売上DIで4.8ポ
イント、従業員DIで5.3ポイントプラス幅を縮小し、仕入単価DIで8.9ポイント、業況DIで7.7ポイ
ントマイナス幅が拡大した。
 卸売業は前年同月比で8月に比べ、業況DIで5.6ポイントマイナス幅が拡大したが、売上・採算・仕入単価
の各DI値ではマイナス幅を縮小した。先行きは、従業員DIで横ばいだったものの、採算DIで27.7ポイント
上昇しプラスに転じたほか売上DIでプラス幅を拡大し、仕入単価DIと業況DIでマイナス幅を縮小した。
 小売業は前年同月比で8月に比べ、従業員DIでややプラス幅を縮小したが売上・採算・仕入単価・業況の各DI
ナス幅を縮小した。先行きは、仕入単価DIで若干マイナス幅を縮小したものの、売上DIで32.2ポイント下降
し再びマイナスに転じたほか採算DI・業況DIでもマイナス幅を拡大した。
 サービス業は前年同月比で8月に比べ、採算DIで6.8ポイントマイナス幅が拡大したが、売上DIで9.7
ポイント、従業員DIで9.0ポイントプラス幅を拡大し、仕入単価DIと業況DIでマイナス幅を縮小した。先
行きは、仕入単価DIで6.0ポイントマイナス幅を縮小したが、売上DIで若干プラス幅を縮小したほか、採算
DIで9.7ポイント、業況DIで18.6ポイントそれぞれ下降しマイナスに転じた。



【項目別評価】
<売上>
 売上DIの前年同月比は、製造業で20.2ポイント下降したものの、建設業で15.6ポイン
トプラス幅を上昇し、卸売業でも22.3ポイントマイナス幅を縮小するなどしたことから、全産
業合計では5.3ポイントマイナス幅を縮小した。
 先行きについては、建設業・卸売業で上昇したものの、小売業でマイナスに転じたほか製造業
・サービス業でプラス幅を縮小したことから、全産業合計ではプラス幅を1.8ポイント縮小した。


<採算>
 採算DIの前年同月比は、建設業でプラス幅を拡大し卸売業・小売業でもマイナス幅を縮小した
が、製造業で25.7ポイント、サービス業で6.8ポイントそれぞれマイナス幅を拡大したこと
から、全産業合計では6.7ポイントマイナス幅を拡大した。
 先行きについては、製造業・卸売業で上昇しプラスに転じたものの、建設業で14.1ポイント
下降しマイナスに転じたほか小売業でも29.4ポイントマイナス幅を拡大したことなどから、全
産業合計ではマイナス幅を1.9ポイント拡大した。

<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、製造業でマイナス幅を拡大したが、建設業・製造業・小売業・サ
ービス業でマイナス幅縮小したことから、全産業合計ではマイナス幅を5.6ポイント縮小した。
 先行きについては、建設業・製造業でマイナス幅を拡大したものの、卸売業・小売業・サービス
業で上昇したことから全産業合計では0.3ポイント上昇のほぼ横ばいとなった。


<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、製造業・小売業でプラス幅を縮小したが建設業・サービス業でプラ
ス幅を拡大したことから、全産業合計ではプラス幅を1.2ポイント拡大した。
 先行きについては、製造業でプラス幅を縮小したものの建設業・サービス業でプラス幅を拡大した
ことから、全産業合計では0.3ポイント上昇した。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、建設業で9.6ポイント上昇しプラスに転じ小売業・サービス業でマ
イナス幅を縮小したが、製造業・卸売業でマイナス幅を拡大したことから、全産業合計では1.3
ポイントマイナス幅が拡大した。
 先行きについては、卸売業でマイナス幅を縮小したものの、製造業で7.7ポイント、小売業で
14.0ポイントマイナス幅を拡大し、建設業で14.1ポイント、サービス業で18.6ポイン
ト下降しマイナスに転じたことから、全産業合計では11.0ポイント下降しマイナスに転じた

業界から寄せられた声


<建設業>
(土木工事) : 人手不足は増々ひどくなるので現場の合理化を進めている。

(電気工事) : 震災の復興関係もあり、業界的に仕事量はある。

(土木工事) : 売上は前年並みに推移し、利益についても前年並みに確保できている。


<製造業>
(機械工具) : 業界では、内需は政策効果もあり、設備投資が中小にも波及してきた。夏季休暇の影響も見られたが、スポット的な受注などにより、高水準で推移している。

(プラスチック製品) : 引き続きの円安や原油高止まりに際して、原料や物流経費などは上昇しているが、製品の価格転嫁まではできていない状況が業界にある。

(食料品) :既製品に対する客離れが著しい。なんとしても新製品を常々出荷していかなければ苦しい。


<卸売業 >
(酒類) : 地方経済が回復する前に増税や値上げが続き、消費者の財布の紐は一段と固くなっている。特に消費税増税の影響は、予想以上に回復が長引いている。

(機械器具) : 補助金等の関係からか設備投資の動きがある。消費増税による売上減からの回復と重なって良い方向に推移している。

(建築材料) : 県内災害復旧工事が一段落、建設業者受注量減少、資材受注量が少なく厳しくなっている。(東京・東北は別格では...)

<小売業>
(スーパー) : 昨年と比べ、気温が下がり秋商材が売れているにもかかわらず、売上げは100%ギリギリ、消費税の影響で1品単価は上がれど客単価はダウン、ここにきて財布のひもの固さを感じる。

(生花 ):野菜と同じく天候と日照時間が少なかったため品薄気味。販路もお金も終り一段落で9月は落ち着く。

(家具・建具・じゅう器) : 消費税増税を機に、消費者動向が確実に『買い控え』に転じている。これが売上の現状であり、先行きの見通しがきかない。


<サービス業>

(運輸) : 物量は月を追うごとに悪化傾向にあり、実態経済では先行き不透明な状況が続いている。消費増税の反動は終息しておらず、製造業を中心に落ち込みが続いている。

(調査業) : 官公庁の入札案件を受注した分、売上が増加している。当然他社は受注できなかったわけで、業界として景気が良くなっているわけではない。


(飲食) : 残暑を期待したが、期待外れ。残暑があれば、飲み物・アイスの需要が伸びて、売上げももう少し上昇したと思われるのだが・・・。台風などで「荒れる日」が多くなると、あっという間に売り上げが下降、採算も悪化傾向になると思われるので注意が必要。