平成26年7月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】回復基調にはあるが低調な推移、先行き回復期待もやや弱まる

  6月に比べると、マイナス水準ながら売上・業況のDI値は上昇したが、採算・仕入単価のDI値はマイナス幅を拡大し、全体的には低調な推移となった。  消費税増税後の需要反動減については脱しているとする先もあるが、売上の減少・低迷が続いているという声もある。また、依然として人手不足や原材料・燃料が高騰しており、売上が増加してもコスト高をカバーできないとする先が目立つ。  先行きについては、6月に比べると改善の期待がやや弱まっており、幾分後退した感がある。




【前年同月比】

H25年
7月
8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 H26年
7月
売上 5.6 9.9 14.6 14.0 7.7 13.6 14.3 ▲ 2.9 35.9 ▲ 20.4 ▲ 23.4 ▲ 11.4 ▲ 5.2
採算 ▲ 7.8 ▲ 3.6 1.0 ▲ 5.6 ▲ 2.9 ▲ 1.8 ▲ 7.6 ▲ 12.8 0.0 ▲ 24.8 ▲ 24.3 ▲ 17.5 ▲ 24.0
業況 1.1 2.7 4.9 2.8 3.9 0.9 1.0 ▲ 4.9 20.4 ▲ 14.2 ▲ 21.5 ▲ 20.2 ▲ 16.7
仕入単価 ▲ 41.1 ▲ 42.3 ▲ 45.6 ▲ 38.3 ▲ 41.4 ▲ 42.7 ▲ 44.8 ▲ 52.0 ▲ 51.5 ▲ 57.5 ▲ 49.5 ▲ 50.0 ▲ 51.0
従業員 21.1 21.6 19.4 24.3 18.3 14.6 17.1 24.5 22.3 23.0 12.2 7.9 8.3

1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
  全産業の前年同月比では、6月に比べ売上DIで6.2ポイント、業況DIで3.5ポイントそれぞれマイナ
ス幅を縮小し、従業員DIでは0.4ポイントプラス幅を拡大した。一方、採算DIで6.5ポイント、仕入単
価DIで1.0ポイントマイナス幅を拡大した。
 先行きは、仕入単価DIで3.3ポイント上昇し若干改善したが、売上DIと従業員DIでプラス幅を縮小し
採算DIと業況DIでマイナス幅を拡大するなど、先月よりは幾分後退した。

【業種別DI】 
  建設業は前年同月比で6月に比べ売上DIで44.5ポイント、採算DIで38.9ポイント、業況DIで38.
9ポイントそれぞれ上昇しプラスに転じた。一方、仕入単価DIではマイナス幅を11.1ポイント拡大し、従業
員DIでは11.1ポイントプラス幅を縮小した。先行きは、仕入単価DIでマイナス幅を縮小し業況DIでは横
ばいでプラス水準を維持したものの、売上DIで16.7ポイント、採算DIで11.1ポイント、従業員DIで
27.8ポイントそれぞれプラス幅を縮小した。
 製造業は前年同月比で6月に比べ、売上DIで17.8ポイント、採算DIで37.7ポイント下降しマイナス
水準になるなど全てのDI値が下降した。先行きは、採算DIで4.4ポイント、従業員DIで4.4ポイント、
業況DIで3.1ポイントそれぞれ上昇したが、売上DIで2.6ポイントプラス幅を縮小し、仕入単価DIでは
11.6ポイントマイナス幅を拡大した。
 卸売業は前年同月比で6月に比べ、売上・採算・仕入単価の各DIでマイナス幅を縮小したが、従業員DI・業
況DIではマイナス幅を拡大した。先行きは、仕入単価DIで32.0ポイント、業況DIで4.8ポイントマイ
ナス幅を縮小したが、、売上・採算・従業員の各DIでマイナス幅を拡大した。
 小売業は前年同月比で6月に比べ、横ばいだった従業員DIを除く売上・採算・仕入単価・業況の各DIでマイ
ナス幅を拡大した。先行きは、売上DIで13.3ポイント上昇しマイナス域から脱したものの、採算・仕入単価・
従業員の各DIでマイナス幅を拡大した。
 サービス業は前年同月比で6月に比べ、従業員DIでプラス幅を拡大したが、採算・仕入単価・業況の各DIで
マイナス幅を拡大した。先行きは、売上DIと従業員DIでプラス幅を拡大し仕入単価DIで1.4ポイントマイ
ナス幅を縮小したが、採算DIで9.9ポイント下降しマイナス域になり、業況DIでも8.3ポイントプラス幅
を縮小した。


【項目別評価】
<売上>
 売上DIの前年同月比は、製造業で17.8ポイント、小売業で6.7ポイント下降したものの、
建設業で44.5ポイント上昇しプラスに転じ、卸売業で8.3ポイントマイナス幅を縮小したこ
とから、全産業合計では6.2ポイントマイナス幅を縮小した。
 先行きについては、サービス業でプラス幅を若干拡大し小売業でマイナス域を脱したものの、建
設業・製造業でプラス幅を縮小し卸売業でマイナス幅を8.9ポイント拡大したことから、全産業
合計ではプラス幅を2.5ポイント縮小した。


<採算>
 採算DIの前年同月比は、建設業でプラスに転じ卸売業でも若干マイナス幅を縮小したものの、
製造業で37.7ポイント下降しマイナス域に転じたことに加え、小売業でマイナス幅を20.0
ポイント拡大したことから、全産業合計では6.5ポイントマイナス幅を拡大した。
 先行きについては、製造業でマイナス幅を縮小した以外は、サービス業で9.9ポイント下降し
マイナス域に転じ、建設業・卸売業・小売業でもマイナス幅を拡大したことから、全産業合計では
マイナス幅を4.1ポイント拡大した

<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、卸売業でマイナス幅を縮小したが、建設業・製造業・小売業・サ
ービス業でマイナス幅を拡大したことから、全産業合計ではマイナス幅を1.0ポイント拡大し、
依然として低水準にある。
 先行きについては、製造業・小売業でマイナス幅を拡大したものの、建設業・卸売業・サービス
業で上昇したことから全産業合計では5.3ポイントマイナス幅を縮小した。


<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、建設業・製造業でプラス幅を縮小し卸売業でマイナス幅を拡大した
ものの、サービス業で13.9ポイントプラス幅を拡大したことから、全産業合計ではプラス幅を
0.4ポイント拡大した。
 先行きについては、製造業・サービス業でプラス幅を拡大したものの建設業でプラス幅を縮小し
卸売業・小売業でマイナス幅を拡大したことから、全産業合計では4.0ポイント下降した。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、製造業・卸売業・小売業・サービス業でマイナス幅を拡大したが、建
設業で38.9ポイント上昇しプラスに転じたことから、全産業合計ではマイナス幅を3.5ポイ
ント縮小した。
 先行きについては、製造業・卸売業でマイナス幅を縮小したものの、サービス業で8.3ポイン
ト下降したことから、全産業合計では0.8ポイントマイナス幅を拡大した。

業界から寄せられた声


<建設業>
(建築設備) : 景況の悪化が表に出て来た。支払いの遅れや公共工事の減少・遅れ。ちまたでは、金融庁が銀行に返済猶予されている企業に厳しい対応を迫っているとも聞こえる。世相も悪くなって来ており、東京に拠点を移した方が良いのでと思案している。

(電気工事) : 業界として景気は良くなってきているように感じます。当社としても順調です。

(土木工事) : 民間の個人以外の設備投資である商店や事務所、アパート等が増加した。


<製造業>
(機械工具) : 今後も内需は比較的底堅く推移する見込みであるが、外需については欧州の財政問題やウクライナ問題が市場に与える影響など注視が必要。

(じゅう器) : 県内外食産業などに、改装やリニューアルなどの動きが感じられて来た。

(食料品) : 売上が一定だが単価が下落傾向にあり利益が少ない。また、燃料費等値上げが続いており、今後も上昇気味である。。


<卸売業 >
(酒類) : 中元ギフトが毎年のように前年を割り込んでいる。お盆休暇の時に前年のような消費があるか不安。

(陶器) : 増税後3カ月余たったが、国内販売は非常に低調。いいのは円安により近隣国への輸出のみ。

(青果物) : 消費増税後の売上の落込みはやや改善の兆しが出てきているが、まだ前年までは回復してきていない。今後の回復に期待したい。

<小売業>
(スーパー): 消費税増税の影響はないものの、昨年と比べ競合の状況が厳しくなっている


(自動車):消費税引き上げに伴う反動減が顕著。


<サービス業>

(飲食) :一般宴会の伸びが感じられず、結婚披露宴も規模縮小傾向があり、全体として低迷している。9月以降は季節要因で回復に向かう。

(運輸) : 消費増税の反動減は一旦回復傾向にあったが、7月に入り、4月の反動減より物量は前年より落ち込んでいる。このままでは、今後の売上も期待できない。

(タクシー) : 乗務員の慢性的な不足により、売上が減少するばかりである。