平成26年6月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】回復の動きもあるが低調なまま、先行きはやや改善期待が広がっている

  5月に比べると、マイナス水準ながら売上・採算・業況の各DI値は上昇した、ただし、全体的には低調な推移で、いまだに増税後の反動減からは脱していない。また、回復の度合も業種により差が生じている。
 先行きについては、5月に比べると改善の期待度合が幾分高まっており、今秋には回復すると予測している先が目立つ。




【前年同月比】

H25年
6月
7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 H26年
6月
売上 0.8 5.6 9.9 14.6 14.0 7.7 13.6 14.3 ▲ 2.9 35.9 ▲ 20.4 ▲ 23.4 ▲ 11.4
採算 ▲ 2.3 ▲ 7.8 ▲ 3.6 1.0 ▲ 5.6 ▲ 2.9 ▲ 1.8 ▲ 7.6 ▲ 12.8 0.0 ▲ 24.8 ▲ 24.3 ▲ 17.5
業況 2.3 1.1 2.7 4.9 2.8 3.9 0.9 1.0 ▲ 4.9 20.4 ▲ 14.2 ▲ 21.5 ▲ 20.2
仕入単価 ▲ 33.1 ▲ 41.1 ▲ 42.3 ▲ 45.6 ▲ 38.3 ▲ 41.4 ▲ 42.7 ▲ 44.8 ▲ 52.0 ▲ 51.5 ▲ 57.5 ▲ 49.5 ▲ 50.0
従業員 13.1 21.1 21.6 19.4 24.3 18.3 14.6 17.1 24.5 22.3 23.0 12.2 7.9

1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
  全産業の前年同月比では、5月に比べ売上DIで12.0ポイント、採算DIで6.8ポイント、業況DIで0.7
ポイントマイナス幅を縮小した。一方、従業員DIで4.3ポイント下降し、仕入単価DIではほぼ横ばいながら低水
準なままとなった。
 先行きは、ほぼ横ばいだった従業員DIを除くDI値でやや上昇し、回復の期待がやや高まってきた。

【業種別DI】 
  建設業は前年同月比で5月に比べ売上DIで12.0ポイントマイナス幅を拡大したが、採算DIで4.4ポイント、
仕入単価DIで7.9ポイント、従業員DIで22.0ポイント、業況DIで4.7ポイント上昇した。先行きは、全
てのDI値が上昇しており、前月と一転して回復期待が拡がった。
 製造業は前年同月比で5月に比べ、仕入単価DI・業況DIで下降したものの、売上DIで26.0ポイント、採算
DIで8.8ポイント上昇しプラスに転じた。先行きは、売上DIで13.0ポイント、仕入単価DIで13.1ポイ
ント、従業員DIで8.8ポイントそれぞれ上昇したものの、採算DI・業況DIでは下降しマイナスに転じた。
 卸売業は前年同月比で5月に比べ、売上・採算・業況の各DIでマイナス幅を縮小したが、従業員DIでマイナスに
転じ、仕入単価DIでは15.6ポイントマイナス幅を拡大した。先行きは、採算DIでマイナス幅を若干減少したが、
売上・仕入単価・業況の各DIでマイナス幅を拡大し、従業員DIでもマイナスに転じた。
 小売業は前年同月比で5月に比べ、売上・採算・業況の各DIでマイナス幅を縮小したが、仕入単価DIで25.7
ポイントマイナス幅を拡大した。先行きは売上DI・採算DIでマイナス幅を縮小し業況DIでも回復したが、従業員
DIでマイナスに転じ、仕入単価DIで25.3ポイントマイナス幅を拡大した。
 サービス業は前年同月比で5月に比べ、従業員DIでプラス幅を縮小したが、仕入単価DIで17.8ポイント上昇
した他、売上・採算・業況の各DIでマイナス幅を縮小した。先行きも従業員DIで若干下降したものの、売上DIで
12.8ポイント、採算DIで9.5ポイント、業況DIで11.6ポイント上昇しプラスに転じ、仕入単価DIでも
16.1ポイントマイナス幅を縮小した。


【項目別評価】
<売上>
 売上DIの前年同月比は、建設業でマイナス幅を拡大したものの、製造業で26.0ポイント上昇し
プラスに転じた他、卸売業・小売業・サービス業でマイナス幅を縮小したことから、全産業合計では12.
0ポイントマイナス幅を縮小した。
 先行きについては、卸売業で3.6ポイント下降した以外は上昇し、建設業・サービス業ではプラス
に転じたことなどから、全産業合計では11.0ポイント上昇しプラスに転じた。


<採算>
 採算DIの前年同月比は、製造業で8.8ポイント上昇しプラスに転ずるなど全業種で上昇したこと
から、全産業合計では6.8ポイントマイナス幅を縮小した。
 先行きについては、製造業でマイナスに転じたものの、建設業・サービス業でプラスに転じ卸売業・
小売業でマイナス幅を縮小したことから全産業合計では5.9ポイントマイナス幅を縮小した。

<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、建設業・サービス業でマイナス幅を縮小したが、製造業・卸売業・
小売業でマイナス幅を拡大したことから全産業合計ではほぼ横ばいとなり、依然として低水準にある。
 先行きについては、卸売業・小売業でマイナス幅を拡大したものの、建設業・製造業・サービス業で
上昇したことから全産業合計では2.5ポイントマイナス幅を縮小した。

<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、建設業で22.2ポイント上昇したが、サービス業でプラス幅を22.
2ポイント縮小し卸売業・小売業でも下降したことから、全産業合計では4.3ポイントプラス幅を
縮小した。
 先行きについては、建設業・製造業で上昇したものの、サービス業でプラス幅を縮小し卸売業・小売
業でマイナスに転じたことから、全産業合計ではほぼ横ばいとなった。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、製造業でマイナスに転じたが、建設業・卸売業・小売業・サービス業でマ
イナス幅を縮小したことから、全産業合計では0.7ポイントと僅かであるがマイナス幅を縮小した。
 先行きについては、製造業・卸売業で下降したものの、建設業で32.7ポイント上昇した他、小売業
・サービス業でもプラスに転じたことから、全産業合計では3.1ポイントマイナス幅を縮小した。


業界から寄せられた声


<建設業>
(電気工事) : 外注を使わない程度なら採算は確保できる。工事量から見て、現在の従業員数が適正なのかもしれない。

(設備工事) : 人員を外注に頼っているが、仕事量が安定しないので必要な時に必要な人を確保することができない。依頼業務を消化できる人材がいないので、分散発注になり人件費が割高になる。

(左官工事) : 先月同様元請けからの工事発注が少なく職人の休業補償、固定経費が吸収できず厳しい状況にある。しかしながら、今後は工事量が増加する見込み。


<製造業>
(プラスチック製品) : 売上は昨年とほぼ同等。3月は消費税のおかげで売上が上がったものの、4月・5月は前年割れ、今月はやっと微増。

(製材業) : 消費増税後の落ち込みは予想以上で4月以降は苦戦を強いられている。しかし落ち込みは徐々に解消し、8月以降は回復に向かうと見ている。

(食料品) : 増税後の回復が遅く、量販店、業務用食材の販売不振が続いている。


<卸売業 >
(酒類) : 消費増税前の仮需の反動で4、5月は大幅な売上減少となり、6月も尾を引いている。一方、これから夏場の需要期になり売上増を予測している。また、中元商戦では高額商品にも目が向くようになってきており、消費増を期待したい。

(石油製品・建築資材) : 売上げの伸び悩み、仕入価格の上昇等から採算確保は期待できず、人手不足も相まって業況は今後も厳しいと予想される。

(機械器具) : 消費増税後の売上の落込みはやや改善の兆しが出てきているが、まだ前年までは回復してきていない。今後の回復に期待したい。

<小売業>
(スーパー): 消費税増税の影響はないものの、昨年と比べ競合の状況が厳しくなっている

(生花) : 夏の高温期に入り一般消費も控えめでやや減少気味。単価も停滞もようです。

(自動車):新車受注は減っているが来店は増加傾向。サービス収益等は戻りつつある。


<サービス業>

(建築サービス) : 建築設計業界は上向きの感じはあるものの、まだまだ全般的に順調な受注とは成って居ない

(運輸) : 人件費と燃料の高騰が大きく収支を圧迫している。その他、中継料や資材関係の運送諸経費も上がっている。

(タクシー) : 消費税増税分を運賃に転嫁することができたが、その増税分を賄えないほど運送実績が低下した。今月になってもその傾向に変化は無い。