平成26年4月新潟市早期景気観測調査結果

【概要】駆け込み需要の反動等で景況は悪化、先行きはやや改善するも慎重な見方

  3月に比べると従業員DIのプラス基調は変わらないものの、売上・業況DIではマイナスへと転じ悪化している。業種別では卸・小売・サービス業を中心に、4月は増税の駆け込み需要の反動で大幅に売上が悪化している等の声が寄せられ消費税増税の影響が窺える。 
  先行きについては、売上・採算・仕入・業況DIでマイナス幅を縮小し、やや期待感を増したが、消費税増税の影響や円安に伴う資材・油脂関係の値上げ、公共料金の値上げ等懸念材料が多く慎重な見方となった。




【前年同月比】

H25年
4月
5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 H26年
4月
売上 7.7 10.0 0.8 5.6 9.9 14.6 14.0 7.7 13.6 14.3 ▲ 2.9 35.9 ▲ 20.4
採算 ▲ 7.7 ▲ 6.9 ▲ 2.3 ▲ 7.8 ▲ 3.6 1.0 ▲ 5.6 ▲ 2.9 ▲ 1.8 ▲ 7.6 ▲ 12.8 0.0 ▲ 24.8
業況 ▲ 3.9 0.0 2.3 1.1 2.7 4.9 2.8 3.9 0.9 1.0 ▲ 4.9 20.4 ▲ 14.2
仕入単価 ▲ 30.8 ▲ 33.1 ▲ 33.1 ▲ 41.1 ▲ 42.3 ▲ 45.6 ▲ 38.3 ▲ 41.4 ▲ 42.7 ▲ 44.8 ▲ 52.0 ▲ 51.5 ▲ 57.5
従業員 0.0 4.6 13.1 21.1 21.6 19.4 24.3 18.3 14.6 17.1 24.5 22.3 23.0

1.調査概況報告

【全産業平均DI】 
  全産業の前年同月比では、3月に比べ売上DIで56.3ポイント、業況DIで34.6ポイント下降して
マイナスへと転じている。仕入単価DIは6.0ポイントマイナス幅を拡大し、従業員DIでは0.7ポイン
トプラス幅を拡大しプラス域が続く。
 先行きは、売上・採算・仕入単価・業況の各DIでマイナス幅を縮小し、従業員DIでは20.6ポイント
プラス幅を拡大した。

【業種別DI】 
  建設業は前年同月比で3月に比べ、売上DIで17.7ポイント、業況DIで30.5ポイント下降し、採算
DIでも36.8ポイント下降してマイナスへと転じた。仕入単価DIはマイナス幅を拡大し、従業員DIでは
プラス幅を縮小した。先行きは、売上DI・業況DIでプラス幅を縮小し、採算DIでは4.8ポイント下降し
てマイナス域となり、仕入単価DIではマイナス幅を縮小し、従業員DIはプラス幅を拡大した。
 製造業は前年同月比で3月に比べ、売上DI・業況DIでプラス幅を縮小しているもののプラス域は続き、採算
DI・従業員DIでは0.3ポイントプラス幅を拡大、仕入単価DIは6.5ポイントマイナス幅を拡大した。
先行きは、売上DIで15.7ポイントマイナス幅を縮小してプラスへ転じ、採算DI・業況DIでもマイナス
幅を縮小、仕入単価DIは5.8ポイント下降し、従業員DIは4.1ポイント上昇した。
 卸売業は前年同月比で3月に比べ、売上DI・採算DI・業況DIで大幅に下降し、仕入単価DIは13.6
ポイントマイナス幅を縮小した。先行きは売上・採算・仕入単価・業況の各DIでマイナス幅を縮小した。
 小売業は前年同月比で3月に比べ、売上・採算・業況の各DIでマイナス幅を拡大し、仕入単価DIはマイナス
幅を縮小した。先行きは売上・採算・業況の各DIでマイナス幅を縮小し、従業員DIは16.7ポイント上昇し
てプラス域となった。
 サービス業は前年同月比で3月に比べ、売上・採算・業況の各DIでマイナス幅を拡大しマイナス域となり、仕
入単価DIではマイナス幅を拡大、従業員DIは0.9ポイント上昇した。先行きは、売上・採算・業況の各DI
でマイナス幅を縮小し、仕入単価DIでは0.7ポイント下降、従業員DIは40.0ポイント上昇した。


【項目別評価】
<売上>
 売上DIの前年同月比は、卸売業・小売業・サービス業で下降してマイナスへと転じ、全産業合
計では56.3ポイントマイナス幅を拡大した。
 先行きについては、建設業で7.0ポイントプラス幅を縮小し、製造業・卸売業・小売業・
サー ビス業ではマイナス幅を縮小したことから全産業合計では16.2ポイント上昇した。


<採算>
 採算DIの前年同月比は、製造業で0.3ポイント上昇してプラス域が続いた以外は、建設業・
卸売業・小売業・サービス業でマイナス幅を拡大し、全産業合計では24.8ポイントマイナス幅
を拡大した。
 先行きについては、建設業でマイナス幅を拡大したものの、製造業・卸売業・小売業・サービス
業でマイナス幅を縮小し、全産業合計では8.7ポイントマイナス幅を縮小した。


<仕入単価>
 仕入単価DIの前年同月比は、卸売業・小売業でマイナス幅を縮小し、建設業・製造業・サービス
業で下降して全産業合計では6.0ポイントマイナス幅を拡大した。
 先行きについては、製造業・サービス業でマイナス幅を拡大したものの、建設業・卸売業でマイナ
ス幅を縮小し、全産業合計では3.5ポイントマイナス幅を縮小した。


<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、建設業でプラス幅を縮小し、製造業・卸売業・サービス業ではプラス
幅を拡大、全産業合計ではプラス幅を0.7ポイント拡大した。
 先行きについては、卸売業で22.7ポイント上昇してプラスに転じ、建設業・製造業・小売業・
サービス業でも上昇したことから、全産業合計では20.6ポイントプラス幅を拡大した。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、建設業・製造業でプラス幅を縮小し、卸売業・小売業・サービス業で
マイナス幅を拡大したことから、全産業合計では34.6ポイントマイナス幅を拡大した。
 先行きについては、建設業でプラス幅を拡大し、製造業・卸売業・小売業・サービス業ではマイ
ナス幅を縮小して全産業合計では20.2ポイントマイナス幅を縮小した。


業界から寄せられた声


<建設業>
(一般土木) : 公共工事は増えている。民間投資も増える傾向はあるが、投資額が抑制されており競争が激しい。

(一般土木) : 人手と業者不足が依然課題。手持ち工事については官公庁インフレスライド制度適用を随時開始し、物価変動への対応を行っている。

(建築設備) : 平成26年度、新年度の物件が出件する。しかし競争の激しさに変化は無く、変わらない体力勝負と認識している。これに加え、消費税の値上げでそれぞれ支払費用が増え、尚一層採算を重視していくことが肝要と判断している。


<製造業>
(工作機械) : 業界内では、国内は緩やかに回復、北米は好調持続、欧州も回復が継続しているなど緩やかに回復基調にある。

(その他製造業) : 消費税の影響か、3月は前年増しから、4月は前年割れの状況。原油高・円安に伴う材料の高止まりから更なる原料値上げが続いている状況。

(その他製造業) : 首都圏は消費税駆け込み需要の影響は全くないが、地方では若干の影響が出ている。しかし依然と違って需要減による焦りは感じられない。


<卸売業 >
(紙製品) : 消費税増税前の特需があり、その反動でまったく売れていない。さまざまな経費が値上りとなり採算を悪くしている。

(事務用品) : 消費税の増税前の仮需が3月に多少あり、その反動が4月以降にどのような結果になるか多少心配している。6月くらいまでは前年を下回るのではないかと予想している。

(機械器具) : 3月に増税前の駆け込み需要があり、その反動が出ている。今後2〜3カ月は今の状態が続くと思われる。


<小売業>
(環境・防災): 4月は消費税増税による駆け込み需要の反動が見られるが、徐々に解消していくものと思われる。建設業関連の業種でありIT関連商品や効率化商品の引き合い・潜在的な需要は多いと感じる。

(家具・建具・じゅう器) : 当社の属する業種は耐久消費材が多く、3月は予想外の売上となったが、4月は現在の段階では反動減が極端に大きく、通算では売上減額となるおそれが出てきた。

(自動車):消費税増税後の反動減で新車・中古車販売にやや陰りが現れている。


<サービス業>

(ホテル) : 消費税率UP後の影響で予約が伸びない。また新年度予算が決まっていないのか企業からの予約が少ない。直近の予測はつくが、先行きは不透明感がある。

(飲食) : 中心市街地活性化の具体策が見られず、現状維持を図るのが精いっぱいである。また、消費税引き上げに伴い、料亭、和食堂共にやや顧客が遠のいているように感じられる。

(運輸) : 予想通り、消費税増税後の落ち込みにより物量全体は4月に入り急激に落ち込んでいる。特に家電量販や雑貨関係の落ち込みが激しい。経費の高騰が激しく収支を圧迫している。特に燃料費、人件費、庸車料の高騰が著しい。