平成24年1月新潟市早期景気観測調査結果

<概要>    景況感は僅かながらも3カ月ぶりの上昇、先行きに新年の明るさが見られる

売上DI・採算DI等で、前月までの下降傾向にストップがかかり、若干ではあるが持ち直した。主に製造業で前月までの大幅な悪化が改善されたもので、震災復興需要等に伴う受注が発生し、売上増加につながった事業所などもある。 
 一方、仕入単価DIは引き続きマイナス幅を拡大しており、依然として原価の上昇・石油製品価格高騰を上げている。
 先行きについては、業種によりバラツキはあるものの、全産業合計ベースでは全てのDI値で改善されており、新年の回復期待が伺える。


【前年同月比】

H23年
1月
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 H24年
1月
売上 ▲ 16.4 ▲ 14.5 ▲ 23.7 ▲ 34.1 ▲ 34.5 ▲ 45.6 ▲ 15.9 ▲ 11.2 ▲ 9.3 4.1 ▲ 13.6 ▲ 19.2 ▲ 16.7
採算 ▲ 21.9 ▲ 18.8 ▲ 36.6 ▲ 50.6 ▲ 32.8 ▲ 34.2 ▲ 28.1 ▲ 28.6 ▲ 24.0 ▲ 15.1 ▲ 17.3 ▲ 34.6 ▲ 28.6
業況 ▲ 26.0 ▲ 21.7 ▲ 45.2 ▲ 52.9 ▲ 36.2 ▲ 41.8 ▲ 32.9 ▲ 33.7 ▲ 20.0 ▲ 19.2 ▲ 18.5 ▲ 30.8 ▲ 26.2
仕入単価 ▲ 17.8 ▲ 26.1 ▲ 38.7 ▲ 34.1 ▲ 36.2 ▲ 31.7 ▲ 26.8 ▲ 27.6 ▲ 26.7 ▲ 26.0 ▲ 17.3 ▲ 20.5 ▲ 23.8
従業員 ▲ 11.0 ▲ 4.4 1.1 ▲ 8.2 ▲ 17.2 ▲ 8.9 ▲ 11.0 ▲ 3.1 0.0 2.7 0.0 0.0 2.4



<DI(景況判断指数)値について>
売上・採算・業況などの各項目について、調査対象の判断の状況を表す指数です。ゼロを基準として、プラスの値で景気の上向き傾向を示す回答の割合が多いことを示し、マイナスの値で景気の下向き傾向を表す回答の割合が多いことを示します。つまり、売上高など実数値の上昇率を示すものではなく、強気・弱気などの景気感の相対的な広がりを意味します。


【全産業平均DI】 
  前年同月比は仕入単価DIを除く、売上DI・採算DI・業況DI・従業員DIでポイントが上昇し、改善された。製造業で持ち直したことがDI値の上昇に寄与したが、サービス業では売上・採算とも厳しい状態が続いている。
 先行きについては、全てのDI値でマイナス幅が縮小し、売上DI・採算DIなどでは20ポイン以上上昇している。ただし、卸売業・小売業などには厳しい見方もある。

【主な業種別DI】 
 建設業では、前年同月比で売上DIでは3カ月連続してマイナス幅を拡大しており依然として厳しい状況にあるが、先行きは売上DI・業況DIで幾分回復されている。
 製造業は前年同月比で全てのDI値で改善され、売上DIなどはプラスに戻った。先行きも業況DIのみマイナス幅をやや広げているものの、その他のDI値は改善されており、やや期待が持てる結果となった。
 卸売業の前年同月比は、売上DI・採算DI・業況DIではマイナス幅を縮小したが、仕入単価DIは大幅な下降となった。先行きも、仕入単価DIのみ悪化の方向となっている。
 小売業は、前年同月比で仕入単価DIでプラス幅を拡大し、売上DI・採算DIではマイナス幅を縮小した。先行きは、売上DIでマイナス超に採算DIでマイナス幅を拡げるなどやや厳しい見込み。
 サービス業では、前年同月比で売上DI・採算DI・業況DIでマイナス幅を拡大している。一方、先行きについては全てのDI値で改善しており、漸く期待が持てる見通しとなっている。


【項目別評価】

<売上>
売上DIの前年同月比は、建設業・サービス業で下降したが、製造業・卸売業で改善され、全業種合計ではマイナス幅をやや縮小した。
 先行きについても、小売業のみマイナス超に転じているが、その他の業種では上昇しており、全業種では0.0ポイントと3カ月ぶりに上昇となった。

<採算>
 採算DIの前年同月比は、サービス業のみマイナス幅を拡大したが、製造業・卸売業・小売業でマイナス幅を縮小し、全産業合計ではやや改善した。
 先行きについては、小売業のみ厳しい見方となったが、卸売業・サービス業で大幅な改善見込みとなり、全産業ではマイナス幅を30.9ポイント縮小した。

<仕入単価>
仕入単価DIの前年同月比は、建設業・製造業・小売業で改善したが、卸売業・サービス業では悪化した。
 先行きについては、卸売業のみマイナス幅を拡大したが、その他の業種では上昇している。

<従業員>
 従業員DIの前年同月比は、建設業・卸売業・小売業でマイナスに転じたが、製造業・サービス業で上昇した。
 先行きについては、建設業で前月と同じく0.0ポイントだった他は改善され、全産業合計でもプラスに転じた。

<業況>
 業況DIの前年同月比は、建設業・小売業でマイナス幅を拡大したが、製造業・卸売業・サービス業ではマイナス幅を縮小した。
 先行きは、製造業・小売業で悪化したが、建設業・卸売業・サービス業で改善され、全産業合計ではマイナス幅を22.7ポイント縮小した。

業界から寄せられた声


<建設業 >

(土木工事) : 国内においての復旧、復興需要に期待しているが、復興需要が出てくるのはまだ先で24年度半ば以降になれば変化(好転)するだろう。

(空調・設備工事 ): 世界的な景気後退により、客先からの価格要求が厳しい。

(電気工事) : 震災前の水準に戻るにはあと数か月がかかる予定なので、それまでは震災前に比べると厳しい。

<製造業>
(自動車・同附属品) : 震災対応の為の製品を大量に受注したので、昨年より売上が増えている。

(鉄  工) : 需給環境の改善で、採算確保が期待できる状況になりつつある。

(プラスチック製品) : 顧客市場においては、デフレ基調が続いており、値下げ要求にさいなまれている。

<卸売業 >
(家具・建具・じゅう器等) :昨年は震災後の復興需要などもなく、特に上半期までは最悪でしたが、今期は何とか一昨年並みに回復できればと考えている。

(医 薬 品 ):
輸入品等は為替のお蔭で急激な値上げは控えられているが、仕入価格は当初値上げの通告価格の半額ほどの強行値上げとなっている。

(水  産 ) : 円高はあるものの、品物不足感は大きい。シケ続きの為、不漁で市況が低調となっている。

<小売業>
(スーパー) : 来店客数は増えたが、売り上げ数量は減少し売上は微減した。新年明けでやや購入意欲が減退したと思われる。

(飲  料 ): まだ寒さも続き外出を控える季節は売上が上がらない。ファミリーで行ける業務店でも苦戦している様に思われる。

(百 貨 店) : 新年の来店客数は増え、売上も同様に増加した。

<サービス業 >
(運 輸 業) :サプライチェーンの欠損等による物流の混乱が平常化しているため、売上等は前年度並みとなっている。企業の生産力が低下している分、今後の動きが心配される。

(飲  食) : 震災から持ち直しが続いてきたが、1月は天候にも左右され、足踏み状態である。

(ホ テ ル) : 天候不順による、野菜の高騰。国産牛肉に対するセシウム不安により一部の国産牛肉だけに購入意識が集中し高騰の要因となっている。

(タクシー) : タクシー需要は依然として回復が見られず業界全体では厳しい状況が続いている。